夢主side

なんだろう、今悪寒がした。
ただいま絶賛文化祭準備期間中。

今年で文化祭は終わりだから、みんな力が入っている。

「あーもう名前動かないで」
「ごめんなさい...」

教室で友達に頼んで衣装の補正をしてもらっている。
でも、その衣装はメイド服というこれまた恥ずかしいもので....

「今年は?彼氏来るの?」
「来ないでってゴリ押ししました」

みんなには伝えてないんです。及川先輩とくっついてること。
彼氏いるとしか言ってない。だって言いにくいもん。
ファンの人たちにいじめられたくないしね。

「彼氏かわいそうー名前のメイド服見れないなんてー」
「いいんです」

友達と笑いあっていると騒がしくなる中庭。

「な、なに?」

窓側にいた他のクラスメイトは「あー」と一人で納得。

「だから何!?」

補正してもらってるから動けない私。

「みんなの及川さんが来てるみたいだよ」

ん?先輩今日はバイトだから終わったら迎えに来るね...って
いやいや....あの人がウソつく....はずはあるか。

「すごい人気ですよー...あれ校舎内入った」

言葉よりも先に体が反応してしまった。

「だから名前動かないー!」
「ね、ね、あとどれくらい!?」
「もう終わりー動いていい「着替えてくる!」へ!?...いってらー」

やばい、やばい、やばい。

こんな姿は絶対に見せられないぞ。


----あなたが来る前に隠さないと


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