及川side
「俺と素敵な恋、しちゃおっか」
って我ながらクサい台詞で彼女に告ったのはもう何年前のことだろうか。
あ、2年前だ。俺この年でボケとかやだー。
及川徹、現在大学二年生。
愛しのかわいい彼女は母校の高校の3年生。
名前は名字名前ちゃん。本当に可愛い。
「...きもちわりぃ」
「えー岩ちゃんひどいぞー」
「きもいんだよこのキモ川」
「...ひどい」
テンション上がっちゃうのは仕方ないじゃないか。
だって今からそんな可愛い彼女がいる母校に足を運ぶのだから。
「会いてぇなら早く行きやがれ」
「言われなくても♪」
なんかもうすぐ文化祭みたいで校内はあの独特な雰囲気であふれていた。
"絶対!絶対来ないでくださいね!"って名前ちゃんが言っていた。
これは絶対何かあるよね。
「きゃー及川さーん!」
振り向けば後輩の女の子たちが手を振ってくる。
「どーもー」
一応手は振り返すけどごめんね、俺名前ちゃん一筋なんだ。
「あー早くあいたーい!」
「うぜぇ」
「痛っ!」
---久しぶりに会えるなんて嬉しすぎる。
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