永遠に愛してる

最近なんかだるい、つらい。
女の子特有のあれも来ない。いつからだっけ?

あ、あの時からだ。一也くんとラブラブした日。
ちょっと焦って妊娠検査薬買って調べてみた。

『あ、できてる』

どうしましょう、お腹に赤ちゃんできちゃった。

嬉しい、名前どうしようとか喜ぶ前に
彼にどうやって伝えようか悩んだ。

だって彼はいつもちょっと疲れて帰ってくるし
それ以上驚かせたりして倒れちゃったらどうしよう。

そんなことで悩んでたらいつの間にか夕方で
「ただいま!」って耳元で叫ばれなきゃずっと気づかなかった。

『か、一也くん?あ、あれ今何時?!』
「もう夕方」
『ご、ごめんねご飯まだ作ってないから今から..「百合香」何?』
「ご飯は後からでもいいからちょっと」

立ち上がろうとしたのを無理やりまた座らせられる。

『どうしたの?一也くん...』
「何か悩んでる?」
『へ?な、なに突然?』
「だって今の今までボーってしてただろ?」
『暇だったからだよーもう大丈夫』
「どこが大丈夫なわけ?」
『へ?』
「じゃあなんで泣いてんの?」

気付かなかった。あたし何故か泣いてる。

『欠伸したからだよ!大丈夫だから』
「ねぇ百合香」
『何?』
「正直に言って」

一也くんの目は真剣で、逸らしたくても逸らせなかった。

『怒らない?』
「内容次第」
『嫌いにならない?』
「好きすぎてつらいから大丈夫」

微笑んでくれて、あたしもなんか落ち着いた。
深く息を吸い込んで、話す。

『あのね、赤ちゃん、できたよ』
「へ?」
『...ごめんね』
「マジで!?なんで謝るんだよ!」
『へ?』
「やった、俺ほんとに嬉しいわ」

なんかすごく喜んでくれて安心した。
安心したら、力が抜けた。

「おっと...よかったな」
『うん』
「百合香」
『なに?一也くん』
「女の子でも男の子でも絶対に俺、親ばかになれるよ」
『あたしもそう思う』
「でも、どんなに子供が大事でも可愛くても俺は、御幸一也は

永遠に百合香だけ愛してるよ」

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