03
「名前さーん」
『は、はいっ』
「いい加減青くんやめね?」
『え』
ついに、青くん禁止令が彼から発せられました。
「ってことで、はい」
『はい?』
「俺のこと呼んでみ?」
『あ、青峰大輝さん』
「だれがさん付けで呼べっつった!」
『ご、ごめんなさいーだから髪ぐしゃぐしゃするのやめてー!』
青くんは髪くしゃってするの本当に容赦ないというか、手加減を知らないと思う。
「はいもう一回」
『青くん』
「ん?」
『....青峰大輝くん』
「なんでフルネームなんだよ...」
『だ、だって恥ずかしい....』
「すぐ慣れる」
『で、でも...』
「はいもう一回」
『だ、大輝くん?』
「....しゃーねぇ。今はそれで許してやるよ」
そういうと彼は私に近づいてきて、抱き着いてきた。
『やっぱり上から....』
「あ?」
『なんでもないですー』
「あ、今度青くんっていうたびに」
『度に...ん?!』
「罰ゲームってことで」
『な、なにそれ!やっぱ青くんひど...あ』
「はーい一回罰ゲーム」
『も、もう!』
どうやら私は甘い罰ゲームから逃れられないのかもしれません。
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