04


※御幸が女体化。御幸目線

「いい加減にしろよ」

いやいや、いい加減にしてほしいのはこっちなんですけど。

元はといえばあんたの彼氏がいけないんじゃん。

昔から自信家で容姿がそこそこいいあたしは男に困ったことはなかった。
来る者拒まず去る者追わずってやつ?
まぁ、彼女持ちには興味ないし断ってたんだけど。
断っても断ってもしつこいからただ一言「やめてくれ」って言ってたのに

この目の前の彼女たちは勘違いで
あたしが悪いみたいにしてる。
だからあんたの彼氏が悪いんだって。

泣いてる彼女は言いよって来た男の女。
彼女は何も言わないで周りの女達があたしを蹴ったり殴ったり。

いや、だからあたし悪くないよね?

「最低」

そういうとあたしの命..は言い過ぎか
でもないと困る眼鏡を取られて割られた。おい、弁償してくれんの?

でも言い返したらまたややこしくなるのはさっき勉強したから黙っておく。

「そこで反省したら?」

連れて来られた体育倉庫の鍵を掛けられ閉じ込められる。典型的ないじめですね。

『はぁ、ありえない』

目の前はぼやけて何が何だかわかんないし、身体中痛いし、あたしが何したっていうの。

マットの上に転がって考える。小さい窓からはオレンジの光。
あれ、今何時?携帯は教室。ポケットには少しのお菓子。

このまま一夜を過ごすんだろうか。
それはそれで嫌だな。

なんて思ってたらドアがいきなり開いて
「御幸っ!」って声。

あ、倉持だ。って思った時にはもう彼に何故か抱きしめられていた。

「このバカっ!なんでそんなホイホイついてくんだよ!」
『ついてってない。拉致られた』
「んなのどーだっていいんだよ!怪我は!」
『ご覧のとーり。ボロボロですけど?』
「わりぃ」
『何であんたが謝んの』

何この人。いつもと違うよ、え?

「じゃあ何でお前泣いてんだよ」
『は?』
「なぁ御幸

俺にお前を守らせてくれよ」

眼鏡ないしなんか泣いてるから目の前ぼやけて倉持の顔なんて全く見えないけど

『く、倉持っ』

とにかく安心したのと
あ、あたしこいつ好きだ。ってようやく気付いたの。

残ってる力で抱きつけば優しく抱きしめてくれて

やっと言えたわって奴らしくない声で言うから
やっと聞けたわって鼻声で嗚咽交じりに言ってやった。

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