「ねえ神様、俺はもう疲れました」


※モンハン混合・アナザー
※ハンターさん=アルバ
※ストッパーは居ません
※ハンターさんが狂ってるのが書きたかった
※完璧にアナザー扱い。本編との関係は(多分)ない
※モンスターも擬人化してるよ

※観覧注意






「……あーあ、めんどくさいなあ」


夜の渓流に、たったひとり。いや、一人というのは少々御幣があるかもしれない。
それでも、足元に転がってる《モノ》は動かないし返事もしない。リアル「返事がない。ただの屍のようだ」なわけで。
だからと言って、俺のSAN値が削られる訳でもなんでもない。だってこの状況、作ったの俺だし。はは、あのTRPGだったらもうSAN値ゼロ状態だよね本当。狂ってるって?うん、そうかもしれない。そうじゃないかもしれない。でも別にそれはどうでも良くて、俺は俺として一応存在してる訳だし。つまるところ、どうでもいいって訳さ。


「テメェ、ハンターか?」


不意に背後から声がした。俺の知ってる声じゃない。
……ああそうか、まだ一人残ってたっけ。あーあ、ギルドの連中も面倒を押し付けてんじゃねえよ全く。報酬と有給ふんだくろう。俺もう疲れたよ癒して俺のマサムネー。
緩慢な動作で振り返ったら、相手は引き攣った顔をして、二、三歩後ずさった。


「テ、テメェ……此処で何を……」

「やあこんばんはお兄ちゃん。あれ、何処かで見た顔だねえデジャビュかー、久しぶりだなあ。ええと、どこだったかな見たのは。……ああ思い出した、依頼書だわ。どうでもいいから忘れてた、あはは、ゴメンねお兄ちゃん。俺さ、お兄ちゃんを探してたんだよ」


にこ、と笑ってみせた。相手はボウガンで俺を撃とうとした。勿論避けたよ、俺痛いのいやだもん、俺別にMじゃないもん。
一瞬で間をつめて、ナイフを突き立てた。ごぽ、と相手の口から、空気と一緒に血が漏れる。あーあ、何をしてくれちゃってんのよお兄ちゃん。
ぐちゃ、ごり、ぶつん。ああ、ああ、何度やっても気持ちが悪い!!


「お前が悪いんだよ、密猟なんかするから。もうさあ、俺の仕事増やさないでよ本当。もー、こんなんだからギルドナイトになるなんて嫌だったのに。……ま、それのお陰で色々知れたし。知らなくて良かったこともたくさんね。ははっ、そろそろ頃合かなあ。ねえ?くく、あはは、ははっ、あははははははははははははははははははは!!」

「煩ぇよアルバ、なにして……うっわ、お前またかよ」

「あれえ、ナルガじゃん。俺に会いに来てくれたの?」


後ろを振り返って笑ったら、ナルガは誰が見ても分かるくらい顔を歪めていた。ニコニコ笑う俺の表情は多分分かってない。ナルガは目悪いし。でも、俺が何をしてるか、どんな顔してるか、それは理解してるんだと思う。
ずんずんと俺に近付くと、腕を掴んでぐっと引かれた。


「なぁにナルガー。邪魔しないでよー」

「俺様の渓流を汚してんじゃねえよ」

「誰が貴様のだと?」


乱入してきた声も、知っている。夜の渓流に映える銀色。レウス希少種だ。
ばさり、と音を立てて俺の前に立つと、顔についた血をごしごしと擦り始めた。


「レウスレウス、痛いって」

「アルバ、いつも言っているだろう。お前は何故自分を大切にしない?」

「なんのこと?」

笑ったら、また怪訝な顔をされた。なんでだろうなんでだろう、何でそんな顔をするんだろう。だって、俺は、俺の思うとおりにしてるだけなのに。


「何で?ねえ何でレウス、俺に教えてよ、俺馬鹿だから分かんないや。だってこいつら殺さないと、何時までたっても進まないんだもん。裏ギルドが動いてるんだもん、あの悲劇は繰り返したくないんだよ、だから俺はギルドを潰すよ。だって、またアレを生み出すことだけは許されないんだもん。何でだろうね何でそんなことするんだろうね。自然がなきゃ生きていけないのに同じ命なのに!ふざけんなよ、誰が偉いと決めた誰がそれを許可した!誰が、ねえどうして?俺がおかしいのかなあ、ああ今更だったよ、ふふ、あはは、あはははははははははははははは!!潰さないと、全部全部潰さないと!!だからまずは密猟者を殺しつくさなきゃ!諸悪の根源だもんね、いや、それはギルドか!そもそも人間か!人間、人間、にんげんにんげんにんげん、ニンゲン!!あは、あははは、あはははははははははははははははははははははははははは!!




……………………"アルバ以外のニンゲンは、みんな死んじゃえばいいんだよ"」








「"ボクには、アルバだけがいればいいんだもん、ねえ?"」









「ねえ神様、俺はもう疲れました」
(かつて最強と謳われた狩人は)
(壊れたように笑って、呪詛を紡いだ)
(それを聞き届けたのは)
(――――《神》と呼ばれる、孤独な竜)

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案の定大暴走しましたごめんなさい。←
アルバ君はあんな性格だからこそ、闇堕ちしたら大変なことになりそうです。
無邪気に理由を聞いて、純粋な思考で全てを壊しそうな感じ。



2012/12/23 23:03




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