プロローグ ― 1/4



000 過去に未練はないし、現在に執着はないし、未来に希望は持たない。

何かが起こる?……そんなわけない。自分はどうしようもなく、有り触れた平凡な存在でしかない。

口ではそんなことを言いつつも、心の中ではひっそりこっそり非日常を期待しちゃって。

そんな願いを諦めきれないまま、代わり映えのない日々を過ごす。


そんな奴らに限って、
突然奇跡のような出来事に遭っちゃって、いきなり非日常に巻き込まれちゃったり、実は隠れていた才能とか目覚めちゃったりして。
ちゃっかり、しかししっかりどっぷりと非日常に巻き込まれていくのです。


……それはきっと、彼らがどうしようもなく主人公だったから、だけなのだ。



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