キセキ+αでハガレンパロ
※原型とどめてないとんでもパロ

エド→黒子
アル→火神(見た目は青峰)
ウィンリィ→桃井

東部の田舎町に住む幼馴染の黒子、青峰、桃井。内乱で母を亡くした黒子は、青峰と共に錬金術を学び、人体錬成で母を蘇らせようとするが失敗、扉の向こうに黒子は左足を、青峰は全身を持っていかれた。そして黒子は自らの右腕を代償に、青峰を扉の向こうから連れ帰ることに成功したーーはずが、連れ帰った青峰の肉体には、なぜか赤の他人、火神の魂が定着していた。
そして二人は、元の身体に戻るための旅を始めるのであったーー。

黒子テツヤ
東部の田舎町の生まれ。国家錬金術師の資格を持つ。青峰、桃井とは幼馴染。青峰と共に赤司の元で錬金術を学ぶ。

火神大我
北部の山間の村の生まれ。寒さに強いが暑さに弱い。義兄の氷室、育ての親のアレックスと暮らしていた。氷室と共に、事故で亡くなったアレックスを人体錬成で蘇らせようとして失敗、青峰と同じく扉の向こうに全身を持っていかれ、目覚めたら青峰の身体に魂が定着していた。錬金術はアレックスに教わる。

青峰大輝
黒子の幼馴染。扉の向こうに全身を持っていかれた。

桃井さつき
黒子、青峰の幼馴染。機械鎧技師の修行中。

赤司
黒子と青峰の師匠。旦那はむっくん。身体が弱いが強い。

黄瀬
東の大国から来た密入国者。皇子(笑)。目付役は笠松先輩と森山先輩。黒子っちラブ。

緑間
東方司令部大佐。黒子に国家錬金術師の資格をとるのを勧めた張本人。おは朝のラッキーアイテムは常備。

高尾
緑間の補佐。中尉。ホークアイを生かした射撃の腕前は中々。主な職務は真ちゃんのお守り。
ーーーーーーーーーー
赤司師匠との再会
黒子と火神は、元の身体に戻るためのヒントを得るため、黒子の師匠を訪ねに南部の街まで来ていた。
「何か手がかりが得られるといいな、黒子」
「……そうですね……」
「しっかし南部ってのはあっついな、俺は暑さはどうも苦手なんだよ」
「……そうですか……」
「ん?どうした黒子、久々の師匠との再会だろ?嬉しくねえのかよ」
さっきから黒子の返事に元気がない。心なしか顔色も悪いし、冷や汗もかいているようだ。
「火神くん、君、師匠の前ではなるべく喋らないでください。ていうか、青峰くんのフリをしてください」
「……あ?どういうことだよ」
火神は首をかしげた。
「ただでさえ国家錬金術師の資格をとったことで絞められるに決まってるんです、その上禁忌を犯して人体錬成をした、なんてばれたら、僕、絶対殺されます……」
普段は滅多に表情を崩さない黒子が、青ざめた顔でガクガクと震えている。そんなにお前の師匠は怖い奴なのか、火神は身体を震わせた。きっと筋骨隆々で強面のおっさんに違いない。絶対に身バレしないようにしなければ。
なんてことを考えているうちに、黒子が一件の洋菓子店の前で歩みを止めた。
「どうしたんだよ。最後の晩餐にケーキでも食おうってか」
「縁起でもないこと言わないで下さい。……ここが、師匠の家です」
「!!ここが……!」
火神は首をかしげた。見たところ、普通の洋菓子店である。とてもじゃないが、黒子の語る師匠の家とは思えない。
「さあ、決意が鈍らないうちに行きますよ」
黒子が扉を押し、中に入った。火神も続いて中に入る。
「いらっしゃーい……ってあれ、もしかして黒ちんと峰ちん?ひっさしぶりだねー」
カウンターに頬杖をついていたのは、紫の髪の大男だった。
(で、でけぇー!まさかこれが、黒子の師匠か……!)
口をあんぐりと開けたまま黙り込む火神にイグナイトをかまし、黒子はその大男に話しかけた。
「お久しぶりです、敦さん。……その、師匠は」
「赤ちん?いるよー。こないだ倒れたばっかりだけど、今日は調子いいみたい。赤ちんに会いにきたんでしょ、起こしてくるねー」
そう言うと大男は立ち上がり、店の奥へと入って行った。
「しっかりしてください火神くん。君は今、青峰くんなんです、口を開けたままぽかんとなんて、間違ってもしないでください」
「す、すまねえ。てか黒子、今の人が師匠じゃねえの?」
「あの人は師匠の旦那さんの敦さんです。僕たちの師匠は」
その時、2人の顔の間を何か鋭利な刃物が横切った。ズサッ、という音に2人が振り返ると、後ろの壁には鋏が深々と突き刺さっている。
「やあテツヤ、大輝。久しぶりだね。お前らの噂は聞いてるよ」
声のした方をサッと二人が向くと、店の中から赤髪の男が出てきた。
「軍の狗に成り下がったんだって?テツヤ」
「……お久しぶりです、赤司師匠」
赤司の質問には答えず、黒子が恭しく頭を下げた。火神も慌てて真似をする。「お、お久しぶりです」
赤司は火神をチラリと見ると、チッと舌打ちをした。
「お前、頭が高いよ。弟子の分際で師匠より大きくなるなんて」
「え、っあ、す、スイマセン」
とりあえずさらに深く頭を下げておいた。
「……まあ、いいや。ところでさ、大輝の身体の中に入ってる君、誰だい?」
(ば、ばれた……!)
「テツヤも機械鎧だろう」
「……どうして」
「僕を騙せるとでも思ったのかい?愚かだね」
さあ、全部話してもらおうか。
ーーーーーーーーーー
桃井の「追っかけなさい!」が聞きたくて
「なあ黒子、お前、前に言ってたよな?俺に怖くて聞けなかったことがあるって」
火神は拳を握りしめた。
「……それってさ、本当は俺のこの肉体も人格も、人口的に造られたものだ、ってことじゃないのか?」
黒子は弾かれたように顔をあげた。
「そんな、何をバカな!」
「だってそうだろ!俺には記憶がない!お前や、桃井や、みんなで俺を騙してるってことも考えられるだろ!本当は青峰大輝なんて人間は元から存在しなくて、それで」
火神の言葉は、黒子がテーブルを拳で強く叩いた音で止められた。
「……言いたいことは、それで全部ですか」






2012/09/11
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -