黄黒
「青峰っちの代わりに黒子っちが選んだのは、火神なんすね」
「はい」
「俺じゃ、ダメなんすね」
「……ごめんなさい」
「謝らないで。惨めになるじゃないスか」
あーあ、顔だったら絶対勝ってんのになあ。
わざと明るい声を出す。黒子っちの細い指が俺の目元を拭う。
「黄瀬くん、泣かないで」
「無理っすよ、とまんない」
涙があとからあとから溢れてきて、喉の奥がつーんと痛んで苦しい。黒子っちが背伸びして、俺の頭を抱き寄せ、優しく頭を撫でた。俺は黒子っちの薄い肩にすがって、嗚咽をこぼしてみっともないくらいわんわん泣いた。




2012/06/14
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