志摩と♀勝呂
先週からお嬢は何故か機嫌が悪かった。それからチョコレートをバカ食いしてにきびが鼻の頭に一つできた。
そして今日。
「うう〜〜〜……」
お嬢は、唸っている。

お嬢は朝からあまり顔色が良くなくて、俺も子猫さんも心配して何度も声をかけた。
「お嬢、えろう具合悪そうですね、大丈夫ですか?」
が、しかし。
「平気や、放っとけ」
お嬢は眉間にシワを寄せて歯を食い縛りながら、いつもより三割増しくらいおっかない顔をしてぎろりと睨む。
いったい何があったのだろうか。



@鋭い志摩
(あ!)
授業中に気がついた。
もしかしたら、お嬢。
ちらりと斜め前のお嬢を窺う。やっぱり歯を食い縛りながら、時々下っ腹に手をあてるのが見えた。
(生理やったんか)




A鈍い志摩
「し、まぁ……くすり、くすりとってぇ……」
「薬って、どれですか?腹痛いんなら胃腸薬?」
「ちゃう……頭痛、薬……」
「何で?痛いんはお腹でっしゃろ?」
「……せーり、なんよ…」
やから頭痛薬でええの。
お嬢は眉間にシワを寄せて歯を食い縛りながら、頬を赤く染めている。
「お願い、早く……っ」

コップに水を汲んで、頭痛薬と一緒に、ベッドに横たわるお嬢に手渡す。お嬢は起き上がってこくりと小さな粒を3つ、水と一緒に飲み込んだ。半分ほど余った水を俺に手渡すと、お腹に手を当てて丸くなりながらまた横たわる。
「ふっ……う…」
「お嬢、そんなに痛いんか?」
「い…たい……いつも、こんなに痛いこと、あらへんのに……」




09/20
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