祓魔塾が終わるのは、毎日大体夜の7時頃。日が沈む時刻は早くなって、外は真っ暗、おまけに風が冷たい。朝晩と昼間の寒暖の差は激しく、薄着の志摩はぶるぶると震えた。
「ふぉぉっ、寒っ」
「ふぉぉて何やねん」
「いや、寒くて。ええなあ、坊も子猫さんもあったかそうや」
二人ともマフラーを巻いており、子猫丸は加えてミトンを手に嵌めている。
「志摩さん、寒いんならマフラーでも巻けばええやないか」
「あれ、あんまり好きやないんよ。どうにも首がこそばいねん。なあ、コンビニ寄ってかへん?あったかい食いもんが欲しいわあ」
「しゃーないな」

子猫丸はコーンポタージュを、勝呂は肉まんを購入する。志摩は色んな棚を回ってうーんと唸っている。
「何や、志摩さんはまだ決まらへんの」
「ほんっと優柔不断やな」
そんな志摩を見て子猫丸は笑い、勝呂はため息を吐く。
「やって、しゃーないやん、どれも食べたいんですから」
散々悩んだあげくおでんを選んだ。欲張って練り物ばかり三つも注文する。
外に出て、ゴミ箱の隣で三人は買ったものを食べ始める。
「あっおい志摩、お前が早よ決めんから、肉まんが汗かいて皮がベッショベショやないか!」
「僕のコーンポタージュもぬるくなってしもたわ」
「あわわ、すいません!お詫びに二人ともおでん食べてええですから」
「ちゅーか何でお前練り物ばっかやねん」
「え?練り物おいしいですやん」
「せやかてさつま揚げとつみれとはんぺんて、今一ぱっとせえへんチョイスやな」
「ええんです、好きなんやから!」





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