*沢村視点/原作未読

珍しく部活が休みの日。春っちとゲームでもしようかと思って教室に向かったのがつい10分前。降谷が風邪だかなんだかで休みだと知ったのが5分前。いつもなら二つ返事で了承してくれる春っちがごめんと断ったのが3分前。そして衝撃的な言葉が春っちの口から飛び出したのが、30秒前。

「ごめん栄純くん、僕ちょっとデートなんだ」

俺が固まったのは言うまでもない。

△▼

「うーん、隠してたつもりではなかったんだけど…その子がみんなに知られるのはちょっと恥ずかしいって言うからさ、ごめんね」

「いや…それは…いいんだけど…」

「栄純くんなんか元気ない?変なものでも食べた?」

「違うわ!!そうじゃなくて!!!なんで!!あの厳しい練習の中いつ彼女なんて作ったんだってことをだな!!!!」

「ねえ、あんたうるさいし言ってることも馬鹿っぽいし迷惑なんだけど」

「なんだと!!…あ?誰だお前」

後ろの方から好き勝手言われ、カッとなって振り向いた先には、俺と同じくらいの身長で、妙にこう…しゅっとしていて…こう…芸能人みたいな感じのやつが立っていた。

「あっ、名前くん、ごめんね待たせちゃって」

「ううん、気にしないで春くん」

「春くん!?」

「栄純くん、こちら隣のクラスの苗字名前くん。お付き合いしてるのは彼だよ」

……オツキアイ。……お付き合い!!??!!

「男だけど!!!!!!???」

「えっ、うん」

「うん!!!???春っち、ホモだったのか!!??」

「そういうわけじゃないけど…名前くんは特別っていうか、ね」

「春くん…」

「頬を染めるな頬を!!」

恥ずかしそうに頬を染め、目を伏せる苗字は確かに俺の目から見ても可愛い…というか守ってやりたい欲が出るような雰囲気だが、それとこれとは別である。まず男同士だし野球はどうするんだとかていうか男でも恋人ができるのはちょっと羨ましいだとか思うところは多々あるが…

「ていうか春くん、この人がえーじゅんくんっていう人?聞いてた通りすっごく声が大きいし、語彙力もないし、ほんと馬鹿って感じの子だね…春くんいっつもお世話してあげてるんでしょ、大変だよね…」

「なんだとコラァ!!!」

こいつすっっっっげー性格悪い!!!!!






*つづきません



[back]


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -