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 結局のところイレギュラーゲート事件は、新入隊員の大手柄によって幕を引いた。けれど、依然として迅の予知には侵攻の未来を予期している。冬島隊長と共に、無人の防衛システムを強化した。ついでに、本部内にも罠を増設。それでもつばめの死ぬ未来はまだ消えない。たぶん、彼女は大規模侵攻で命を落とす。

 つばめは無事に三門市立大学に入学した。つぐみとは別の、文系の学部だった。高校を卒業する間際にボーダーに入り、今は本部のオペレーターとして働いてもいる。

 正式にオペレーターとしての配属が決まったとき、様子を伺いにという理由をつけて通信室に忍び込んだが、先輩の説明を必死にメモに落とし込む姿は勤勉そのものであったし、実際にめきめきと実力をつけているという噂も聞いた。つぐみや迅のことを指して、みんな頑張ってるのでと言っていたとすら耳にしている。面映い思いをしながら機会を伺ったものの、彼女に死の可能性を伝えるべきかは決めあぐねた。そもそもきちんと話をつける時間を作りにくかったのもある。

 鬼怒田の指示で、冬島隊長や数名のエンジニアと共に、本部や市街地の防衛システム強化のチームが組まれ、つぐみはその一員となった。きたる大規模侵攻に備えて、防衛隊員が駆けつけられないことを想定する必要があった。迅の視た未来はつぐみの予想を遥かに上回る被害を伝えている。

 作業の合間、基地の壁に穴が開くというイレギュラーもあったものの、チーム総出で作業を行い着々と準備は進んだ。とはいえシステム改修とデバッグがすぐに済むということもなく、本部に泊り込むこともざらだった。時折、迅が様子を伺うために訪れていたのか、デスクにぼんち揚げの小袋が鎮座していることもあったけれど、顔を合わせるには至っていない。かれもかれで暗躍に四苦八苦しているんだろう。

 かろうじて、大規模侵攻が起きる数日前につばめを呼び出して、本部基地の片隅にある休憩コーナーのベンチで数ヶ月ぶりの再会をすることができた。「大変みたいだねえ」と笑うつばめに、まず迅のサイドエフェクトの話をして、それから、「つばめが死ぬ可能性もあるって言ってた」とも打ち明けた。彼女が目を見開いて硬直するさまは痛ましくてならない。耐え切れずに目を伏せたつぐみに、彼女は震えの滲む声で「そっか」と気丈な返答をした。

「それ、結構前から知ってた?」
「……うん。ごめん、今の今まで」
「いやいや、しょうがないよ。言ってくれてありがとう」
「……私が助けに行く選択肢もあるけど、可能性が高いってことは、きっと未来の私はそれを選ばないんだと思う。何があるのかは分からないけど」
「うーん、つぐみのことだから、他に助けなくちゃいけない人でもいるんじゃないかな」
「……分からない」たぶん、いや間違いなくそうだとは言えなかった。伝えるべきだとは判断できない。

 言葉を濁したつぐみを見て、彼女は困ったように笑った。「死ぬ前にもう一回つぐみとご飯にでも行きたかったな」

「デスマーチ中だから、無理かも」
「だろうね。クマがすごいよ」
「マジで? 寝てるんだけどなあ」
「それ仮眠の間違いじゃない?」
「いやそれは……あ、ここの食堂くらいなら通い詰めてるからお昼でも食べよう」
「いいよ。その代わりにちゃんとお昼寝してね」
「なにそれ」

 ベンチに深く腰をすえて、彼女は「死にたくないなあ」とぼやいた。軽々しい態度は、わざとそうしたんだろう。優しい彼女は、つぐみのことを労るだろうと予想はしていた。心情を吐露してもなお毅然としていられるのも、ありのままの自分を受け入れられるのも彼女の美点だ。つぐみにはそれがない。

「ねえ、つぐみは?」
「え?」
「迅くんが知ってる未来で、つぐみは無事?」
「それは分からないって。いろんな可能性があって、死ぬかもしれないし、無事かもしれない」
「そっかあ。どうするの?」
「どうもこうも。私は私のすべきことをするだけだよ。仕事だからね」

 つばめが笑った。心からの、かろやかな笑顔だった。「やっぱつぐみはかっこいいね」


 結果的に、大規模侵攻は、まだ万全の体制が整っているとは言いがたい時期に起きた。もう少しでトラップ設備も拡充できる、というところで、曇天に浮かぶあまたのイレギュラーゲートの映像を目の当たりにしたときには愕然とした。つぐみでさえそうなのだから、戦う力のない他の職員たちの衝撃は計り知れない。

 シェルターへの避難のためにエンジニアたちが必要最低限の荷物をまとめるためにばたついていたとき、新型トリオン兵によって諏訪のトリオン体がキューブ状に変化ものが研究室に運び込まれてきた。「うわなんだこれ」と頭を抱えたのはつぐみだけではない。諏訪隊の二人が顔いっぱいに心配の色を貼り付けていて、チーフエンジニアのひとりがその肩を叩いた。

 かれは「三嶋!」と大声でつぐみを呼びつけ、解析をするようにと指示をした。分析に長けたメンバーが緊急チームとしてラボに残り、他のメンバーが室内を去っていく。つぐみは護身用トリガーをデスクに放り投げ、迅から手渡された玉狛支部のトリガーをポケットに入れた。

「解析つっても、そもそもどういう加工でこうなってんの?」
「トリオン体の構成要素はトリオンとトリオンの機能形状を決める情報ソースでしょ。たぶん情報ソースをいじってるんだと思う」
「その場合は変質なのか劣化なのか圧縮なのかが問題だってことだろ」

 それぞれの話を聞きながら仮説を立てた。ベイルアウトができないということは意思決定がトリガーに入力されていないことになり、伝達系は少なくとも機能を停止していると判断できる。機能の全停止に伴って、無加工のままのトリオンのようにトリオン体の外見が変わっているとするなら、機能不全を起こすのがあのトリオン兵の機能にあたる。神経毒のように生体反応をモチーフにしているなら麻痺反応に対してメタを取れる、血清にあたるものが必要になる。即座の対応はおそらく不可能だ。コンピューターウイルスのようにバグを故意に引き起こすものなら不純物にあたるコードを解析できれば解けるはず。

 また、情報ソースをただのデータとしてみなすなら、圧縮技術の応用も考えられた。トリオン体の形状設定が一時的にリセットされていると考えられる。であればこちらはこちらでトリオンキューブ状に外見が変化しているのも納得できる。トリガーの反応が消えていないのだから、おそらく不可逆的な圧縮ではない。そもそも、仮に不可逆的な圧縮を行ってしまえばトリオン体と紐付いている生身の格納された場所の座標も復元できなくなる。生身が無事でさえあれば、生体情報ごと情報ソースを圧縮してしまっても人道的観点以外には問題がない。第一、人道的観点から問題のない方法でトリオン体を圧縮できるなら、戦場まで大量のトリガー使いを運べるはずだ。

「私は可逆圧縮だと思います。復元は外見情報変えるときのソフト応用すればいけるんじゃないですかね。圧縮方式総当りになりそうですけど」つぐみの言葉に、エンジニアの一人が頷いた。

「だな。俺もそう思う。劣化も変質も、可能性追うならソースコード解析からノイズ検索しなくちゃで時間掛かりそうだし、すぐやれるやつからやろう」
「アフトクラトルの情報科学ってどのレベルよ?」
「猿でしょ。トリオン頼りの文明だぞ」
「いやいや猿相手ならトリオン兵にこんな苦労してないわ」

 エンジニアたちの顔色を伺うと、まだ余裕があるように見受けられた。防衛隊員が戦線を支えていて、きっちりと指揮も執られている。キューブにされた隊員がいたとしても、それしきのことでボーダーは崩れない。デスクからぼんち揚げの小袋を取り出す。開封してかじりつくといささか湿気ていた。諏訪の復元作業はまだ「当たり」が出ていない。出たとしても、トリオン体に搭載されていた生体情報を復元しきるには処理に時間が掛かる。案外長丁場になりそうだと、おそらくその場にいた誰もが感じていただろう。自動処理の完了を待つ間、軽口を叩く者もあれば、固唾を呑んでモニターを眺める者もあった。いずれにせよ、モニターの動向を注視しているせいで室内はいやに静かだった。

 そのときだった。『エンジニアは全員護身用トリガーを起動して退避せい!』と、鬼怒田開発室長の怒号が響いた。全員の顔が強張る。『人型近界民侵入! 通信室が壊滅的被害を受けています! 人型近界民は研究室方面へ移動中!』と、焦りを滲ませた沢村の声が続く。エンジニアの一人が「おいおいマジかよ」と呟いた。

 迅の予知はこれか、と合点がいく。臨時のチーフとなったエンジニアに、「諏訪さんと加工機器を持って退避してください」と声をかける。護身用トリガーを起動したかれは「お前もだよ」と返してくる。が、つぐみはかぶりを振って、ポケットから玉狛のトリガーを取り出した。「デスクめちゃくちゃにしたらすみません」と笑って見せると、またどこからか「マジかよ」と声が聞こえてきた。ばたばたと退避する職員たちを見送るうち、隔壁が閉じる。その前に立って、トリガーを握り締める。

 ずる、と何かが這うような音がした。見れば、トラップの破片をバラしながら人型近界民とおぼしき影が現れた。液体のように輪郭がほつれている。黒い角のある姿は鬼の姿を思わせる。かれは好戦的な笑みを顔いっぱいに浮かべながら「逃げ遅れか?」と足を止めた。トリガーを起動してかつて玉狛第一にいた頃の隊服が呼び出されると、かれの目が爛々と輝き出す。

「テメーが遊んでくれんのか」
「はいはい鬼さんこちら」

 ぱんぱんと柏手を打った手のひらにアステロイドのキューブが現れる。人型近界民が鼻を鳴らすと、再び輪郭が溶けて、ぶくぶくと飛沫を上げながら影が広がった。なんだその挙動、と距離を取ると、つぐみの足元に棘状のブレードが突き刺さる。なるほどね、とひとつ頷くと、耳元でブツリと通信機のノイズが走った。あ、やばいなこれ。

『こンの三嶋! バカか!? とっとと逃げろ!』怒声を浴びせてきたのは鬼怒田だった。この研究室もモニターをしているだろう。カメラの位置をつぐみは知らない。代わりにつとめて朗らかに「だぁいじょうぶですって」と返す。通信の向こう側から鬼怒田が息を詰まらせる音がする。

『このトリガー、ベイルアウト先玉狛ですし』
『おまえまだ返しとらんかったんか! はやく返せ!』
『まあまぁ。迅ですよ、あいつが渡してきたので私は無罪です』
『林藤支部長!』

 鬼怒田の怒りの矛先が林藤に向いた。あらためて人型近界民に向き直ると、液体状に広がったトリオンを、硬質なブレードに物体化できるように見受けられた。着弾したアステロイドの銃創は即座に修復されたから、体にはダメージが通らないと判断できる。供給機関と伝達脳さえ破壊できれば撃破もできようが、狭い室内でどこまで逃げられるのかがわからない。距離を取り続けるべきか、積めてスコーピオンで叩き切るべきかが悩ましい。

『……三嶋、そいつには射撃トリガーで応戦しろ。ブレードは不利だ』
『風間さん?』

 不意に通信がつなげられた。風間もこの人型近界民と対峙し、謎の攻撃によってトリオン体を内側から破壊されてベイルアウトしたという。確かに、風間が攻撃を避けられなかったとは考えにくい。からくりを暴けるまでは手持ちのアステロイドとハウンドを駆使する方が得策だろう。風間は思い出したように『そういえばそいつは黒トリガーだ。角が黒いのがその証明だが、まあ、お前ならなんとかなるだろう』とも言う。他人事みたいな言い草だ。

『ログはそっちでも取ってるだろう。送ってやれ』
『はい、データを送ります。倍速で良い?』

 つぐみにそう尋ねてきたのは、人型近界民の攻撃を受けたはずの通信室からの声だった。つばめの声がする。一瞬足を止めたのを敵が見過ごすはずもなく、飛んでくる棘はグラスホッパーで回避する。跳んだ先に待ち伏せしていた分はスコーピオンで叩き割った。

『つばめ、該当箇所だけ絞り込める?』
『オッケー。処理するよ』
『ありがと』
『仕事、だからね。お礼はいいよ……準備、してたし、ちゃんと』
『うん』
『ご武運を、なんて、へへ、意地だね、』

 それきり通信が沈黙した。流されたデータではやはり、風間が明らかな攻撃を受けているとは思えない。何が布石となっているのか一瞬では判別ができないが、風刃のようにトリックが強いタイプのトリガーだということと、風刃よりも速度は出ていないことだけは分かる。

 不規則に出現するブレードが、つぐみの身体は捉えきれない。苛立ちを露わにした人型近界民が舌打ちをした。棘の数が増え、死角を狙ってくる。思考を回せ。ヒントを見逃すな。「当たんないよ。急所ぶち抜くまで続けてあげる」と煽ると、人型近界民の眉間に皺が寄る。メイントリガーでアステロイドを起動し、サブトリガーのグラスホッパーは3つに分割する。出力は落ちるが問題ない。

「……ハ、クソ猿がイキるなよ。復讐のつもりか?」
「なに、あんたたちの国だとまだ復讐とか流行ってんの? ダッッッサ」
「あ?」
「は?」

 メインをスコーピオンに切り替え、サブでハウンドを撃つ。硬度が足りないせいで棘を2,3本も折るとブレードは使い物にならなくなる――が、トリオン追尾に設定したはずのハウンドの軌道がよれた。「当たんねえのはこっちのセリフだクソ雑魚が!」

『三嶋! 下落とせ!』

 ブチ切れた近界民の怒声に混じって諏訪の声がして、どうやら復帰できたらしいことを知る。応答は、無理そうだ。代わりにメテオラを足元に向けて撃ち放つ。硝煙の中棘が散るのを、グラスホッパーで躱す。棘に混じって何かが仕掛けられていたのかもしれない。風間隊がやられたのと同じように、体内が軋む音と共に胸から棘が生えてくる。

 イライラする、と顔中に書いてある人型近界民へ、かつて遊びでしかやったことがない、一辺あたり16分割、全4096発にまで細分化したハウンドをトリオン追尾で撃ち出す。威力はなくていい。これだけ撃ちこんで手応えがないのだから無駄な足掻きだ。落ちる代わりにタネは暴いてやりたかった。弾速遅めに設定した弾が火花のように散る中、あらぬ方向を向く弾があった。それも一つや二つじゃない。トリオン体の反応があちこちにあるとしか考えられない。

 玉狛へベイルアウトして、めまいの中鼻血を出す。視界や意識が溶けて朦朧とする中、這い出るようにオペレータールームへ入ると、気づいた木崎が駆け寄ってくる。「迅にだけは絶対に知らせないで」と伝えられたかどうかというところで意識が落ちた。ほどなくして目を覚ましたときにはすでにアフトクラトルは撤退していた。身体を引きずりながらも玉狛を出るとき、木崎がつぐみの後ろ頭に「医務室、と迅が」と投げかけた。言わんとすることを察して本部に向かうと、建物のあちこちに傷跡が残っている。生々しさに顔が強張るのが自分でも分かった。

 アドバイス通り医務室に向かうと、数名のオペレーターがもの言わぬ姿でそこにいた。みな一様に顔と身体に布を巻かれている。スタッフにつばめの所在を問うと、ひとりを指差し答えられた。彼女は腹に布がある。人型近界民の棘に胴体を抉られたらしい。苦しげな声で察しはついていたけれど、つぐみにログを送ってきたとき、すでに傷を負っていたのだろう。朗らかで優しかった彼女には不似合いなくらいの壮絶な最期だ。あのとき、礼を言ったことが正しいことだったのか、つばめに死の可能性を伝えたことは間違っていなかったのか、今になってさえわからない。後悔をしているのかもあやふやだ。ああするしかなかったという感覚だけはしっかりと持っているが、現金なことなのかもしれない。

 ややあって医務室を抜けると、開発室までの道すがら歌川に出くわした。血の跡を見て、怪我したんですかと慌てられるのを否定すると、かれは不可解そうに眉をひそめる。歌川が入隊してからは倒れるような失態は犯していないから仕方のないことだろう。久々に鼻血を出すまでサイドエフェクトを加速させた。そもそも通常トリガーで黒トリガーを撃破できるとは思っていなけれど、足止めだけでも荷が重かったのは言うまでもない。玉狛支部に所属していた頃、風刃の試し切りがしたいと言う迅によって練習台にされた経験があったからまだマシな方だ。あれがなければサックリやられていたかもしれないと思うと感慨深くすらある。

「オペレーターに、友人の方がいたんですよね」
「死んだよ。さっき見てきた」

「……また稽古つけて下さい」敏い、いい子だ。
「ないない。玉狛にトリガー返さなきゃだし」
「え。使ったって聞きましたけど」
「だからだよ。もう前線から離れてるってのにいつまでも持ってていいものでもないし」
「忍田さんだって持ってますよ」
「それとこれとは話が別です」
「つぐみさんに助けてもらった人だっているんです。……それだけは忘れないでくださいね」

いい弟子を持ったなと思う。思わず笑った。

「どうしたんですか」
「いや、いい弟子を貰ったなと」
「ああ……」
「ありがとう。私のところに来てくれて」
「迅さんですよ。あの人が、風間さんに勧めたんです。きっと役に立つ時が来るって」
「そっか」

どこまで予見していたのかは知らないけど、ありがたいことだ。

 泣きたいかと言われたら、答えはイエスだ。心のうちをつぶさに打ち明けてきたわけではないけど、つばめは良い友で、これからもそうだと思っている。母親を喪ったときもそうだった。思い出には丁寧に蓋をかけておけばいい。後悔と悲しみは別のものだ。救えなかった人の数を指折り数えて悔やむほど、つぐみは優しくできていない。

 後でトリガー返しに行くから、と迅にメールを入れる。今すぐには行けそうにない。向こうだってゴタゴタしているだろうし、第一、今迅と顔を合わせるのは嫌だった。やさしげな言葉をかけてやることも、労ることもしてやれそうにない。後悔と悲しみをきちんと分離させてからでなければ、いつものような憎まれ口は叩けない。

 ボーダーは最善を尽くした。そう言えるけれど、きっと迅は納得しないだろう。犠牲者を選んだことや、救えなかったことを悼む。歯噛みしながら思う。数字でしかその悲しみを軽くしてやれない。かれのいいところはそういうところで、だからこそ、愛では迅を救えない。

 開発室へ赴き、鬼怒田の説教を浴びて、キューブになった隊員たちの復帰作業を手伝った。夜が更ける頃に解散してからはまっすぐに家に帰った。ベッドではなくソファに横になって、泥のような眠りに落ち、これから朝を迎える。



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