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「あっやっ、智希っ智希ぃ…!もっ…イくっ」

「ん」

その言葉と同時に自分を擦る手も速め、口に含む有志のソレを甘く噛み始めた。

「あっやっ、かっ噛まないっでっ…あっ噛んだらっダメっだっ…あっ!」

先端の割れ目に歯を立てながらきつくすすると、有志の腰が跳びはね一気に智希の口内に白濁液がぶちまけられた。

「っ………」

一瞬苦しい顔をするも、智希はそれを全て飲み込み自分のソレもきつく擦って頂点へ達した。



「はぁ…はぁ…」

「ごめん、父さん…仕事遅かったのにさらに疲れさせて」

肩で息をする有志の隣に寝転びそっと後ろから抱き着く。
有志はまだ呼吸が整っていなかったが、ゆっくり振り向き優しく微笑んだ。

「っ……気持ち…よかったよ」

なんだか、泣きそうになった。

「風呂沸かしてくるね」

「ん」

急いで有志から離れリビングを出た。
風呂場へ向かいながら頭に手を当てる。

「はぁ」

やっぱりバイトやめようか。
でも店長さん折角気に入ってくれたし、今辞めるとかすげー迷惑だよな…。
それにクリスマスと誕生日ぐらい、自分で働いた金で祝ってあげたい。

「…はぁ」

風呂場へ行く間に何度も大きなため息をつきながら歩いた。



バイトはとても大変だった。
全てが初めてで、自分の世間知らずさに恥ずかしくなる。

こんなにテンパって、こんなに人に迷惑かけて。
まだまだ未熟だ。

父さんは俺と母さんを養う為に毎日遅くまで働いてくれた。

やっぱ勝てない。
まだ同じラインにさえ立っていない。

そう思った。

「お金稼ぐのって大変だな…」

「そうですねー」

毎週木曜日、18時から22時まで働くことになった。
最近は佐倉も木曜日に手伝いに来ている。

「真理さんが嬉しい悲鳴だって言ってましたよ。泉水さんのおかげで木曜の夜がすんごい忙しいって」

ゴホン、と咳ばらいをして目を伏せた。

今は15分休憩の最中だ。
佐倉と智希はスタッフルームにいた。

先ほど5分で食べたまかないのグラタンが二つ、テーブルに並べられている。

さほど広くないスタッフルームの真ん中に丸いテーブルがあり、二人は向かい合わせでパイプ椅子に座っていた。
ギィ、と椅子が鳴る。

智希がバイトを始めてからまだ一ヶ月と経っていないが、すでに智希のファンが出来ていた。

長身、柔らかい容姿、オプションでギャルソンの姿に噂が噂を呼び、このレストランに美少年が働いていると反響を呼んだ。

智希効果は主に30代の奥様、そして女子高生。
智希がテーブルへ行くと微かに黄色い声が漏れた。

木曜日のみいつもの倍混むせいで佐倉もヘルプに来るようになったのだが、佐倉も長身、整った顔だと奥様達に大人気だった。
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