「あぁ、ごめんごめん」
謝りながらも可愛いなと思ってしまいクスクス笑ってしまう。
智希の液とローションで溢れかえってしまった中に指を入れ、液を掻き出してやる。
「…んっ…」
有志の体が少し動いた。
まさか起こした?
そう思い焦ったものの、有志の顔を見たが起きそうな気配はない。
「…父さん、よっぽど後ろ気に入ってくれたのかな」
また、幸せの笑みがこぼれる。
そのあと智希と有志が汚した白濁の液を全てふき取り持ってきた下着と部屋着を身に着けさせてあげると、智希は溜息を付きながら有志の隣に倒れるようにして寝転んだ。
「ふぅー…」
一通り処理をしてあげたため、少し疲れた。
でもこの疲労さえもとても幸せで、すぐ隣で眠る有志をじっと見つめる。
「…父さん……好き」
何度押し殺したかわからない感情をこんな目の前で言えるなんて。
いや、本人は眠っているのだが。
本当に、幸せすぎて今なら空も飛べるかもしれない。
父さんがあんなに俺のことを思ってくれていて
俺のことを独占したいって言ってくれた
俺が今まで付き合った女の子全員に嫉妬してたって言った
俺を好きだって言った
俺を
求めてくれた
「神様ありがとう…」
神様なんて今まで一度も信じたことなかったけど。
本当に幸せで、眩暈がするほど幸せで。
「ありがとう…ありがとう…」
眠る呪文のように呟きながら、段々その声は小さくなり深い眠りに落ちた。
「…んっ」
窓から差し込む光に起こされ先に目を覚ましたのは、
智希だった。
「……8時…か」
部屋の角にかけてある丸い時計で時間を確認すると、暖かい感触に思わず笑みがこぼれる。
すぐ隣にはまだ深い寝息をたてる有志がいた。
可愛い。
口を半開きにしながらスースーと息をし、無防備なその寝顔を見たのは何年ぶりだろうか。
昨日、俺は、父さんと。
繋がったんだ。
身も、心も。