第1章
75


「…俺思うんだけど」

「…………」

「禁忌って決めたのは、他人だろ」

「…………」

「俺たちは、俺たちのルールで動いたらいいと思う」

「ルール?」

「うん。俺は父さんの全てを独占したい。全てがほしい。父さんは?」

「俺も…智希を誰にも渡したくない」

「じゃあ、それが俺達のルールにしよう」

「えっ…あっ…あっ…」

有志の頭を撫でこめかみにキスをすると、散々待たされた智希のソレを有志の奥に当てた。

くる、そう思ってしまった有志は強張ってしまい力む。

「…父さん…」

「なっなにっ」

震えている。

「…大きく深呼吸して」

「?」

「やってみて」

口調は優しく穏やかだ。

「……スー」

息を吸い、

「…ハァー」

吐いた途端。

「っ…父さんっ」

「?!っ…あっ…はっああぁっ!」

ぐっと力を込めて先端を押し込んだ。

「あっあっ…くっ…智っ…いっ痛いっ…」

「ごめんっ…ゆっくりするから」

智希はベッドに手をついて小刻みに動き始めると、中のローションが手助けして徐々に中に納まっていく。

「あっ…っ…あっ…入って…くっ…あっ…智っ…の…形がわかるぐらい…凄い密着してっ…あっ」

「半分…入ったよ」

智希は汗でびっしょり額を濡らしていた。
それだけ慎重に、壊れないようにしているからだ。

それからまた時間をかけてゆっくり小刻みに動き、お互いの息が荒く重いものになった頃、全て納まった。


「はっ…はぁ…はぁ…全部…入った…俺の…父さんの中に…」

「…う…そ…」

「本当だよ。俺のお腹、お尻に当たってるだろ」

「…ほんと…だ…あんなのが…入るなんて…」

「…ごめん、動いていい?」

「えっ…あっあっ」

溜まりに溜まった長年の想いを、今ここで。

「あっあっ智っ智希っあぁっ…あっ…ちょっ…激しっ過ぎっるっ!」

「はぁ…っ…父さん…父さんっ」

有志に抱きつき下半身だけを動かし突き上げると、あまりの気持ちよさにすぐイってしまいそうになった。
まだ、まだだ。
もっと、もっと。もっと父さんと繋がっていたい。
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