「違うんだ、俺、過保護とかじゃなくて…もっと、こう…」
「…………」
お互い、言葉が出ない。
その言葉がほしい、でももらってしまったら戻れなくなってしまう気がする。
智希の額に一滴の汗が流れた瞬間、狂ってしまった。
「俺、誰にも智希渡したくない」
「っ………父さっ」
ずっと下を向いていた有志は、その言葉を吐き出しながら智希の腕を掴み顔を上げた。
潤んだ瞳に自分の顔が写っている。
これは…夢?
「………っ……くそっ…」
「智っ」
何かが切れる音がした。
「父さん……」
「…………」
智希の理性は崩れ落ちた。
「はっ…父さんっ……ん…」
「んっ……」
正座していた有志を押し倒しソファに体を預けると、今まで溜まっていたモノが吹き出すかのように熱いキスをした。
「っ…父さん…父さん」
「んんっ…智…希」
抵抗、しない?
それでもまだ少し残っている理性が問い掛けるけれど、キスを受け止め目を閉じ若干震えている姿を見たらまた弾け飛ぶ。
顎を掴み無理矢理口を開かせ舌を押し込むと、ヌルっとした感触に当たった。
有志の舌だ。
父さんの…舌……!
それだけでも興奮材料で、何度も角度を変えて舌を押し込んでいく。
すると有志もそれに答え智希の首に手を回し妖しく腰をくねらせた。