第3章
14
「んっんんっはっ」

交差される舌を何度も貪って、抱きしめられた肌からは熱すぎる熱を感じる。
有志の腹の辺りに、智希のソレが当った。

もう、こちらも限界のようだ。

「父さん、好き」

「俺も、智が好き」

確かめ合う合図のように。

智希は有志を抱き寄せそのまま流れるようにベットに押し倒した。
スプリングが揺れ音を立てる。

「もうちょっとだけ準備するな」

「ん」

智希は有志の足首を掴み反転させ仰向けにすると、腰を高く突き出させ四つん這いにする。

「何回見ても可愛い」

「そっそんなとこジロジロ見るな」

再びチュッっと尻にキスを落とすと、双丘に顔を埋めた。

「んっ!」

人間の慣れとは凄いもので、先ほどより恥ずかしくない。
しかし快感は先ほどより強くなり、中を動く舌に誘導されるようにどんどん腰が動いていく。


なんでこいつこんなに舐めるのうまいんだ!


嫉妬にも似た感情が出てくるが、言わない。

「あっ智っあっ」

「凄いよ父さん、もう指4本も入った」

「うそ…」

「ほんと。ほら、聞こえる?この音父さんが出してるんだよ」

中に溜まった唾液と指が空気音を作り、とても卑猥な音が響いている。

「あっやっやめっそんな音出すなっ」

「出すなって…父さんが出してるんだよ」

「あっあっ」

まるでおもちゃで遊ぶように拡げていく。
舌だけで蕩けさせられた有志は、四つん這いもままならないほど腰を震わせていた。

「父さんこっち向いて」

「ん」

有志を仰向けにさせると、智希はベットに手をつき上から見下ろした。
少し、震えているようだ。

「怖い?」

「あ、あの」

「ん?」

「あのな…。実はあの日…初めてヤった次の日」

「うん」

「こっ、腰が筋肉痛になっちゃって……。椅子に座るのもちょっと大変だったんだ」

「………」

「だ、だからその…あんま激しくしないっ」

「それ、煽ってんの?」

「なっ!」

「ごめん、今ので火がついた」

「ほんと!俺!エエエッチ自体が凄く久しぶりなんだから…だからあんま」

「だから、それを煽ってるって言うの」

「っ……」

有志は思わず口を手で押さえると、ニコっと笑った智希は腕を掴みゆっくり引き剥がした。
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