「っ智希、もうやめっあっそんな擦らないっ」
智希は再び先端をきつく吸うと、有志のソレを擦り始めた。
濡れた唾液と有志の液が潤滑油となり卑猥な音を立てて滑っていく。
「やっやっやめっちょっ!一気にしたらっ出るか、ら!」
「いいよ。飲む」
「なっ?!飲っ?!やっあっあぁっ!」
擦る手を早めさらに先端に歯をたてる。
有志の腿がピクリピクリと痙攣し始めた。
もう出るな、そう思い先端を先ほどよりきつく吸い上げる。
「あっあっあっダメだ!イっイっちゃう!」
「っ………」
「あっ!イっイっっ!!」
有志が腰を強く打ち付けたあと、智希の口の中にドロっとした液体が注ぎ込まれた。
有志は痙攣しながら精子を吐き続けると、出し終えたのか動きがゆっくり止まりグッタリとベットに身を預けた。
「……まず」
残さず全て飲みきった智希だったが、あまりの違和感ある味とのどごしに顔を歪めた。
濡れた唇を拭き取って、まだ起き上がれない有志に代わってズボンを履かせてやる。
いくら好きな人でも、これはうまいとは言えないな。
ぶつぶつと独り言を言っていると、やっと呼吸が調ったのか有志が起き上がった。
しかしまだ顔は真っ赤だ。
「気持ち良かった?」
「ばか」
「いてっ」
怒り顔で智希の頭にげんこつを落とすと、さほど痛くないのにオーバーリアクションをする。
「こんなことは…家でするもんだろ」
「じゃあ、家でだったらいっぱいさせてくれる?」
「っ帰る」
「あ、ちょっと」
有志は拗ねた表情でベットから降りると、靴を半分履いた状態で歩き始めた。
「待って」
言葉を無視して扉を開け、智希を置いていく。
智希も、無視をされているというのに嬉しそうで、ゆっくりと後をついていく。
「父さん」
「っ!誰か来たらっ…!」
「これからも俺が支えてあげる」
突然繋がれた手に驚いて智希を見上げたが、本人は嬉しそうにニコニコしている。
手を振りほどくことは、できない。