少女おそわれる




『ママ〜ン!!ママ〜ン!!お助けー!!!!へるぷみー!!!!』


……センパイと顔を見合わせてはぁっ、と溜め息


何事だと出ていこうとすると


「待て王子が行くし、お前はなんか着ろ」


言われて気づく


(ミー今何もきてないー!!)


「た、頼みますー」


軽く手を振る後ろ姿を見送ってセンパイのチェストから着れる服を見繕い、いそいそと着替え始めた







『げーーーーろーーーー』

ドアを開けると何故かベスターに追いかけられているアルファ


一体ボスに何をしたというのだ


理解が追いつかない


『あっ!!目なしお化けへるぷみー!!!!』


「はぁっ!?!?」


自分を盾にして後ろに回り込むアルファ


すぐ目の前に迫るベスター
「ミンク!!!!」


とっさに開匣してミンクの尻尾バリアで事なきをえた


まだうーうー唸ってるベスター


それをなんとかミンクが宥めようとしている構図はなかなか見られるものではない


『あーぶなかったー、グッジョブ、お化け』


「誰がお化けだ、子ガエル」


『痛いですー、暴力反対ー!!』


「うるさい、王子の手を煩わせたんだから当然の報いだし
んで、お前ベスターに何したんだよ」


『何もしてないですー、起きて廊下に出たら追いかけられたんですー』


「そんなわけないでしょー、アルファー」

「早かったな」

『あー!!ママ〜ン!!』

「本当に何したんですかー??」



「う゛ぉい、ベスターどうした!?」


「あれ、スクじゃん♪」

「なんだぁ、おめぇらがとめたのかぁ゛」


「どういうことですー??」








『能力テストですとー!!』

「あ゛ぁ、そうだ。どうせしばらくはこっちにいそうだし、どうせならこき使おうっていうボスさんの意向だぁ。


んで、フランの娘なら恐らく術士だろうからなぁ゛
ベスターにどう対処するかでどのくらいできるか判断しようとしたんだが……」


「堕王子が助けてしまったんですねー」


「王子不可抗力じゃね??」

なー、ミンクと首もとにいる相棒の尻尾を撫でながら主張すると視線に気づく 「なんだよ……」


『……いえ、なんでもー

それよりですよー、ミー霧属性じゃありませんよー』


「なにいぃ゛!!」

スクの怒鳴り声に唖然とするフランと俺


『ミーはパパンとおんなじ嵐属性ですー』




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