少女きづく




「ぶお゛ぉぉい、未来からたぁ本当かぁ」

剣の切っ先を彼女に向ける


『ほんとだってば♪』


そういって口元に三日月を浮かべる


ホラ、ともっていたバックからなにやら書類を取り出しボスとスクアーロに手渡した


「たいちょー、なんて書いてあるんですー??」


徐々にスクアーロの眉間にシワが寄っていく


「ボスさんよぉ、どぉやら本当らしいなぁ゛……」


「……カスが、仕方ねぇしばらく面倒みてやる。あとはドカスの勝手にしろ」


「ぶお゛ぉぉい、結局丸投げかよ。まぁ、あんたも未来の自分からの要請は断れないなぁ゛」

『ありがとボスっっ!!』



「ちょっとちょっとっ!!展開がまるで読めないんだけどっ!! ちゃんと説明してちょうだいな」


「フランが…ふたり……俺得」


「ベルちゃんそれはあとにしなさいな」


「この堕王子ー、浮気者ー」


「なっ、ちげーし!!」


「だから二人ともあとになさい!!今はこの子の話が先よ!!」


ぶすっと膨れる末っ子カップルに苦笑する面々


「まぁ見たほうが早いだろ」


次々に書類を受け取っては眼を通していく


まとめるとだ


どうやら未来のボンゴレは十年バズーカをさらに進化させて所謂タイムマシンのようなものを発明したらしい


そしてその記念すべき被験者第一号がこの少女というわけだ


しっかり未来のザンザスの印まで押してあるのだから間違いない


技術も進歩したものだ


「へぇ、面白いの開発したんじゃん♪」


『ですー、ミーも若い皆さんに会えてテンションハイですー』


そしてとことこ歩いて向かった先はというと


『やっぱりそっくりですー!!くりそつですー!!』

フランの元だった
眼をキラキラさせてまるで子犬のようである


「あのー、未来のミーの親戚かなんかですかー??」


『ですー!!フランはミーのママンの名前ですー!!』


「…………はっ??」


ちょっと待てちょっと待て、よく考えろミー、えっ今この子母親の名前がフランと言いましたー、この容姿や口調全てを総合的にみて判断すると……


「……ミーの……むす、め??」


『当たりでーす』


「「「「「「えぇえぇえぇえぇ」」」」」」


「まぁ、これだけ似てて血繋がってませんって考える方が無理じゃね」


「確かにそうですけどー……」


さすがのフランも自分から言ったこととはいえ、いざ肯定されるとどうしていいかわからない


「とりあえず、フランお前が面倒みろ゛ぉ」


「……はーい」


「そう心配すんなって、王子も手伝ってやっから」

頭を撫でる体温に少し安心する


『よろしくですー』


「ねぇ、全然関係ないこと聞いてもいいかしら」

ほぇ、と顔を向けた少女

「あなたが未来から来たのは理解したわ、でもあなたどうやって未来に帰るの??」


徐々に青ざめて涙のたまっていく瞳


たっぷり時間をおいて


『ミー帰り方聞くの忘れたーーーーーー!!!!』


皆悟った
この子、アホの子だ



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