少々あらわる
「……ということが報告されており……」
「つまり、始末すりゃいーんじゃね♪」
「だがなぁ……そうす「うっせー、ドカス」
「まだなんもいってねぇぞぉぉ!!クソボス!!!!」
ガシャン!!と何かの割れる音
毎度毎度惨めですー、アホのロン毛隊長
なんですかねー、今日一応ヴァリアー幹部定例会議のはずなんですけどー……
会議っていうか騒ぎあいっていうかー
まぁ、いつもっちゃいつもですけどー
こうも長時間同じことのループだとさすがに疲れちゃいましたー
うぅ、肩いたいー
あぁー……あくびしたら涙でてきた
早く終わらせましょーよー
ミー早く寝たいですー
「次とっとと報告しやがれえ゛ぇ!!」
「うふ、まかせてぇ」
うそぉ、こりゃまだまだかかりますねー
こういうときに一番いい方法は
「せんぱーい、肩貸してくださーい…」
「あぁん??カエル寝みーの??」
「ですー……」
「しし、おいで」
椅子をスライドさせて、隣にいるセンパイに近づく
すると手を伸ばして肩をぐっと寄せられた
彼の肩に頭をこてんとのせる
「えへへー、ジャストサイズですー」
「ほら、早くしないとばれんぞ」
ちょうどスクアーロやボスからは目の前のレヴィが壁になりカエルの目玉だけがみえている状態であるはずだが油断は禁物だ
「…おやすみなさーい」
頬に感じる体温に安心して意識を手放した
…完全に寝たみたいだな
肩に寄りかかり静かに寝息をたてる愛しい翡翠の髪をちょっと撫でる
ベルフェゴールにとっては、この定例会議がいつも誰かしらが騒ぐせいで長時間を要するのは慣れっこだが、幹部になってまだ日の浅いフランには少々きつかったのだろう
だが彼女にしてはここまで粘ったのは始めてだ
よく頑張ったってとこか
それに彼自身もそろそろ飽きてきた頃合いである
王子の見立てだとあと30分ってとこだけど…
如何せん集中力も会議を聞く気もない
どーしたものかと思案していると
どーーん!!!!!!十年バズーカが爆発したときのような爆発音
それにしては随分大きく
普通の爆薬にしては小さい
「敵襲かぁぁ!?」
叫ぶ声に皆戦闘体制をとる
ベルフェゴールもとっさにフランを抱き寄せナイフを構える
「センパイなんの音ですーこれ!?」
さすがにフランも眼を覚ましたらしい
「俺に聞くなっての」
「うちに喧嘩うるなんてどこのバカですかもー」
徐々に煙がはれていく
そこにいたのは
『痛いですー、着地失敗しましたぁ』
フランそっくりな翡翠色の髪をもつ少女だった
ネクスト→