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休みボケ


因:「春休みって何か短いよな」
圭:「あーそうですね。俺も思ったことありますよ」
優:「春は浮れバカが多くなりますから」
圭:「違うと思うな」




部屋の掃除をしていると因幡はふとそんな疑問が浮かんだ。


因幡には別に関係の無いことだったが。




圭:「警察に春休みってあるんですかね?」
因:「それは無いな。連休がやっと取れるくらいだからな」
圭:「そっか」



納得。



圭:「あ、でも春休みって何か終った後なんかボォ〜ってするんですよ俺」
優:「春休み明けの圭くんは生きてる価値無いね」
圭:「サラッと言うけど傷つくよ」


サッサッと箒で廊下を掃く。


圭:「それにしても広いですねぇ」
因:「そうだなぁ〜庭も広いし」
優:「そうですか?」
因:「優太は比べちゃだめだぞー」


優太の家はお金持ちだ。





圭:「そういえば緒方さんは?」
因:「あー緒方なら桜見に行った。んでタイガが今探しに行ってる」
圭:「大変ですねタイガさん」

因:「そういえば緒方は休みボケ激しかったな」
圭:「そうなんですか!?」


以外だなぁと思うとどんな事を忘れたのか聞きたくなってくる。


圭:「ちなみにどんな事を忘れたんですか?」

因:「ああ、確か俺が警察犬時代の時アイツ無類の犬好きだろ」

うんうんと圭が頷く。

因:「そんで一回ストライキ起こしたんだよ警察犬が」


圭:「そーいえばそんな事も言ってましたね」


因:「それで緒方の上司が注意したんだよ。一週間犬を触るの禁止って」

圭:「ショックだったろうな緒方さん」
優:「様ぁみろだけどね」
圭:「ひどいね」


因:「んでアイツ次の日休みだったんだ二日間だけ。そんで来たとき犬は触る触る…アレは思い出しただけでも寒気が…」


よっぽど恐ろしかったんだな。圭はあえて聞かなかった。


因:「そんで上司に呼び出されて一週間触るなって言っただろうって言われたんだけどな」



そりゃ触っちゃうかもなぁ
圭も何か同感した。



因:「でもアイツ犬触ってる時の顔が無表情だったんだよ」



圭:「・・・・・・恐ろしいですね」


想像してみるとかなり恐かった。


因:「そんで犬触った後、そのままず――っとボォーっとしながら仕事してたんだよなぁ」



圭:「そんな相棒やってるタイガさんが何だか可哀想に思えてきたよ」




因:「それで次の日は語尾にかなりのハート付けて犬触りに来たんだよ」



優:「ウザいですね」
圭:「ホントだね。てか上司は無視だね」


因:「それで聞いてみたんだよ。昨日の事」


圭:「あー気になりますもんね」


因:「アイツ、昨日の事全く覚えてなかったらしいんだよ」
圭:「休みボケ激しいな!!!」
優:「ボケの域を超えてるんじゃない?」





ある意味で凄い緒方だった。






休みボケには気をつけましょう。




完。

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