喜楽 | ナノ
叶わぬ夢
因:「キュッキュッキュー♪キューティクル〜」
圭:「ご機嫌ですね因幡さん」
少し離れた所から見ていた圭は因幡の様子に思わず笑みが零れた。
優:「ここに来て、新しい髪が沢山ですからね♪」
優太がクスリと笑った。
妙:「ご機嫌ですねぇ洋さん」
因:「おうッ!!い――ッぱい毛があるからなぁ〜♪」
見ているだけで子供か、なんて思ってしまう。
もういい大人なのに。
妙:「ふふ、・・・アラ?洋さん。これは何ですか?」
妙は因幡が手にしている金魚蜂を指した。
因:「ん?ああ、コレ。これは俺の夢だ」
妙:「夢・・・ですか?」
金魚蜂に一体どんな夢があるのかとても気になった。
妙:「どんな夢で・・・」
近:「俺の夢はお妙さん!!あなたと共に一生暮らすことです!!!!!!」
妙:「一体何処から湧きやがったこのゴリラァァァァァアァァァ!!!!!!!!!」
近:「ふごおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!」
ゴリ・・・近藤はきれいな弧を描いて飛んで逝った。
圭:「あああああ今日はほのぼのとした空気だと思ったのに!!!」
優:「どう足掻いても圭くんはボケから逃れられない運命なんだね」
圭:「言わないで!!!」
妙はふう、と息をついた。
妙:「どんな夢ですか?」
優:「あ、無かった事にしてるよ」
圭:「因幡さんも見事にさっきの行動とか見てなかったよ!!!」
因:「この中に毛を入れていつか“妖怪ケダマンジュウ”になるのを夢見てるんだ」
うっとりと因幡は金魚蜂を握り締めた。
妙:「なると良いですねその、“妖怪ケムクジャラ”」
因:「だろ!!」
圭:「何かおかしかったよ!!!!て言うか無理やりほのぼの系にしたよ!!!良いのか!!!?」
優:「もー良いんじゃ無い?」
圭:「面倒くさがらないで!!!」
圭のツッコミの無い日はいつ来るのだろうか・・・
負けるな圭!
頑張れ圭!
先は長いぞ圭!
完。
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