消滅 | ナノ
入るな
ニコッと笑ってこちらに近寄ってくる如何にも怪しい黒に顔を顰めながら逃げる
「どうして逃げるのさ、氷李ちゃん」
「気持ち悪いです、死んでください」
大嫌いでも向こうから関わってくるし利用価値もあるわけで仕方なく関わっている人間ーーー折原臨也だ
高校さえ違えば関わる事はなかったのかもしれない
いや、相手が情報屋である限り、この縁は避けられなかったのかもしれないが
とりあえずもう此奴を殺すためなら静雄先輩と手を組んでもいいと思ってるくらい、私は此奴が大嫌いだ
だが、公に出るには私の仕事上危うい
それに、静雄先輩と組むとこちらが被害を負いかねない
避けたりする自信はあるが
そんなこんなで仲良しこよしなんてするつもりはないが必要最低限は話もするようにしている
「酷いなぁ…君は俺のことをそんな風に思っていたのかい?ショックだよ」
「思ってもいないくせに何を言っているんですか。用件があるならさっさと言って新宿に帰ってください。あと泣き真似気持ち悪い」
とりあえず視界に入らないでください
(用件なんて無いに決まってるだろう?)
(帰れ)
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