消滅 | ナノ
…違うくない?
お母さんの長所
彼女にそれを聞くとありふれた事を言ってスルーされる
毎日見舞いに行って、聞いているものの…
こうも毎日スルーされると……幾ら私でもへこむ
また、そのありふれた事が"嘘"だと知っているから余計にへこむ
ある日、彼女に"家族との思い出"を聞いてみた
これもまた、スルーされる
まあ、彼女の母親には偉大さというものが感じられないけど……
今、あの母親に子供に対する愛情はないし、誇れることもないだろう
長所だってないかもしれない
だけど、偉大だと思えるところ
尊敬出来るところはないとは言わせない
続けて今度は"お母さんが偉大だと思えるか"と聞いてみた
すると頷いた
びっくりした
彼女がそこで本心を出すとは思わなかったから
そこで"理由"を聞いてみる
………うん、聞かなかったことにしていい?
……駄目だよね、それは…
でもさ、"こんな病弱に生まれた私を忌み嫌ってる筈なのに入院費とかも払ってくれて面倒見てくれている"って……
それは……親として周りからの目気にしてだろうし、病弱に生まれたのは親が悪いようなものだから……偉大とはちょっと違うくない?
もう……
どうしてこうなるかなぁ…
(彼女が母の偉大さの)(本当の意味を知るときは)(いつなのかな…)(今のあの母親だったら…)(当分はなさそうだよなぁ…)(誰か相談できる人は……)(あっ、お兄ちゃん居たんだった)
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