消滅 | ナノ
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「うっ………」
痛みが全身に突き刺さる
もう…そろそろ時間…か…
「お願い…もう…すこ…し…」
明日、決戦が終わるまで…!
バタン
「リア、晩飯だぞー…ってどうかしたか?」
全身に感じていた激痛は消えていた
「あっ、何でもないよ」
「??…そうか?」
「うん」
「それじゃ、さっさと支度してこいよ?」
「わかった」
バタン
ユーリが出ていった途端また先程の痛みが降りかかる
「いた…い……けど…行かなきゃ……」
そう言い、ドアに向かう
まだ…倒れるわけには……いかないから……
まだ、私の中の約束を──あの日の誓いを……果たせてないから……
私の誓いは
(凛々の明星に命を助けられたときから)(彼らが使命を果たせるように)(手助けすること、守ること)(それだけが、私の生きている意味だから)
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