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君はもう僕だけのもの

※連載if


 どうやらこの世には言葉では言い表せないほどの可愛さを持った天使が存在するらしい。しかもこれがハイスペックな安室さんにそっくりな子供ときた。今からモテモテな人生が約束されているとは何とも羨ましい!そのスペック、少しでいいから私にも分けて欲しい!

 安室さんが非番の今日、買い出しに出掛けた梓ちゃんの帰りを待ちながら店番をしていた時、降谷零君というコナン君と同じ歳くらいの男の子がお店にやって来た。どうやら安室さんと知り合いのようで、よくいろんな話をしたりする仲らしい。全然知らなかった。
 他にお客さんがいなかったから梓ちゃんの帰りを待ちながら零君と色々話をしてたんだけど、これがまたビックリするくらい甘え上手で私はものの数分で見事に零君の虜になった。今も私のエプロンの裾を掴みながら足をぶらぶらさせ、上目遣いで私を見る零君は天使以外の何者でもない。うん、ヤバイ。可愛すぎる!!今すぐにでもぎゅってして頬ずりしたい……!

「そういえば、お兄ちゃんはお姉さんのことが好きなんだって。でもなかなか振り向いてくれないって言ってた」
「え、安室さんが?あははっ、ないない!あんなイケメンが私のこと好きだなんて信じられないよ〜!零君、大人をからかうのは良くないぞ〜?」

 零君の頬をぷにっと指で押せば、零君はムッと不機嫌そうな顔をする。怒った顔も可愛いなあ!

「嘘じゃない!『僕だけを見て欲しい』『誰にも渡したくないくらい好きだ』って言ってた!」
「またまたぁ〜!」

 もし仮にそれが事実だったとして、ポアロでモテモテな安室さんに好かれることはそりゃあこの上なく嬉しいよ?意味はどうであれ、安室さんに好きと言われて喜ばない女子なんかいないし!でもやっぱりそれ以上に信じられない気持ちの方が勝るんだよね〜。だってあのイケメンが?私を好き?うん、信じられるわけがない!

「ホントだよ!……じゃあお姉さんはお兄ちゃんにどんなことされたら本気だって信じる?」
「どんなこと……やっぱりキスされたらさすがに信じざるを得ないかなぁ」

 好きでもない人に簡単にキスなんてしないだろうし、安室さんはからかってそういう事をする人じゃないだろうしね。さすがの私もキスされたらそれはドキドキするさ!こう見えてもれっきとした女の子だからね!

「へぇ〜。じゃあキスが効果抜群、ってお兄ちゃんに伝えておくね。じゃあね!」
「へっ!?え、ちょ、ちょっと零君!?」

 あれだけなついてくれてたのにあっさりと出ていってしまった……。なんかよくわからなかったけど、まあいっぱい癒されたからいっか。

――そして次の日、零君からこの話を聞いた安室さんに告白と同時にキスをされたのはまた別の話。


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安室さんが、自分のことをどう思ってるのかという事を夢主から聞き出すためだけの幼児化。幼児化する必要あった?ってツッコミが聞こえてきそうですが細かいことは気にしない方向で(笑)
もちろん夢主は同一人物だという事には気付いてません。安定の鈍感っぷり。

2016/06/06〜2016/06/21
2016/06/06


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