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「ぎゃーっ!!零ー!!ついにヤツが出た!!早く新聞紙!新聞紙持ってきて!今すぐ仕留めてやる!!」
「ほら」
「ありがと!逃がすか!くたばれオラァー!!」

丸めた新聞紙を思いっきり振り上げて床を叩けば見事に命中。でもまだ地味に動いてるからここでとどめを刺す!……これでもう大丈夫だろう。

「こいつなかなかしぶといから一発では厳しいんだよね。……よっし、これで無事ミッションクリア!」
「……お前すごいな」
「もしかして虫も殺せないビビリだと思った?女だからってなめてもらっちゃあ困るわ」
「さすがの俺でもスプレー使ってから退治するけど……」
「あんな物に頼ってるようじゃまだまだね、零も」
「こういう時こそ男の俺がスマートに退治して株を上げるものなんだけど……俺の出番なかったな。むしろ男より男前だったぞ」
「ふふっ、今よりもっと惚れちゃった?」
「惚れたとはまた違うけど……ずいぶんと頼もしい恋人を持ったな、とは思うよ。俺の自慢の彼女だ」
「最高の褒め言葉ね、それ!可愛らしいとか女らしいとかって言われるより全然嬉しいんだけど」
「変わった奴だな、本当に。ま、そういうところが好きでもあるんだけどな」


なんだこれ()
2016/07/03 (Sun) 12:50
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