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「ハァ…ハァ…(いったぁ…今回の事件は手強かったからなぁ…いろんなとこ負傷しちゃった…)」
「まったく…死に急ぐ監視官なんて聞いた事ないぞ」
「狡噛さん…今日の相手は厄介でしたね」
「ああ。だが監視官のおかげで無事解決だ」
「私なんかまだまだですよ…常守監視官を見習わないと」
「常守監視官も大概だがあんたも大分無茶する人間だ」
「ははっ…狡噛さんに言われたくないですよ」
「腹や足に食らっただろう」
「……やっぱり鋭いですね。隠してたのに」
「ポーカーフェイスだが、さりげなく手を添えていたり負傷してない方の足に重心をかけている」
「でも大丈夫です。歩けますか、ら…っ!」
「無理するな。歩けないならそう言え」
「へっ!?えっ、あ、あのここまでしなくてもっ、その、肩を貸していただければ…!(だってこれって俗に言う…お、お姫様だっこだし…!恥ずかしすぎる…!)」
「全力で取り組む姿勢には目を見張るものがあるが、だからと言って一人で抱え込むのも良くない」
「はい…(と言いつつも距離が近いし筋肉が凄いしで話が入ってこない!)」
「あんたがいつも全力なのは他の連中もよく知ってる。何かあれば俺たちがいるんだ、そんなに気張らなくてもいい」
「さすがは元監視官ですね。狡噛さんがそう言ってくれるだけで安心します。でも…」
「何だ?」
「今それを言うのはずるいです…(きっと全部無意識なんだろうけど…)」
「思った事を言っただけだが」
「〜っもう…!(鋭いくせして女心には疎いからタチが悪い!)」


横抱きされた状態で追いうちをかけるように言葉をかけられてドキドキしないわけがない。
狡噛さんは何もかも善意でやってるだけだけど女の子からしたらたまったもんじゃないよね(笑)
女心全くわかってなさそうだもんな〜。それでいてきゅんとさせるようなことサラッとしそうだから困る。
2015/01/20 (Tue) 11:02
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