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「当たり前のように家に帰ってきてるけど一体いつまで居座るつもり?もう半年経つんですけど」
「俺だってこんな狭い家に長く留まるつもりはねぇよ。オマエにいつまで経っても男ができねぇのが悪ィんだろ」
「は?私のせい?じゃあ男作ったら出て行ってくれるワケ?」
「そりゃもちろん。俺だってそこまで空気読めねぇヤツじゃねぇよ」
「逆に言えばできなきゃずっと居座るってことだよね、それ」
「そうかもな」
「最ッ低。……大体、その顔ならこんなとこに長居しなくてもどこ行ったってやっていけるでしょうよ」
「何だオマエ、俺の顔の良さは認めてんのか」
「あくまで客観的に述べただけ。自惚れんな」
「まあその調子じゃ当分は無理だな。合コンも行かねぇでスーパー寄って帰ってくる女だしな」
「それは毎回アンタがあれこれ買ってこいって言ってくるからでしょ!?仕事ないならそれくらい自分で買いに行け」
「金ねぇし」
「開き直んなクズ。……まあしばらくは作る気もないけど」
「そうしとけ。顔のいい俺がいるんだからそれで充分だろ」
「だから調子乗んな」


遠回しに早く帰ってくるよう急かす甚爾と、口では何だかんだ言いつつも心底惚れちゃってる夢主。
2021/03/08 (Mon) 02:17
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