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夢主は霜月の後輩

「霜月せんぱーい!」
「あーもう!いちいちうっさいわね!何!?私忙しいんだけど!」
「いや、先日の事件の報告書のデータをいま送ったので確認していただけたらなと思って」
「あー。ハイハイ、後で見るから」
「……先輩、最近根詰めすぎじゃありません?」
「私もそう思う。適度な休息も立派な仕事だよ?美佳ちゃん」
「あ、朱先輩!」
「……それ、センパイが言います?人のこと言えないでしょ」
「あはは……そう……かな?」
「ってことでひとまず休憩しましょう?」
「バカ言ってんじゃないわよ。この優秀な美佳様に出来ないことはないの!このくらいすぐに終わらせてやるっての」
「先輩ってそういうところありますよね」
「アンタはホントいちいちうるさいわね……!」



「あーもう、あと少しで終わったのに……!」
「そんなに悔しがらなくても……」
「アンタは能天気すぎなのよ。私の部下ならもっとシャキッとしなさいよ。アンタがしっかりしないと私の指導不足だって思われるでしょ」
「ふふっ」
「……センパイ、何笑ってるんですか気持ち悪いんですけど」
「ううん、何だかんだ言いながら美佳ちゃんって面倒見いいなぁって」
「ハァ?だから何度も言わせないで下さい。コイツがしっかりしてないからですよ。面倒な仕事ばっか増やしてホント迷惑!」
「先輩いつもこんな風に憎まれ口ばかり言ってますけど、本当は優しいんですよ。報告書のアドバイスとか結構細かく指導してくれますし」
「フンッ、自惚れてんじゃないわよ」
「褒められて嬉しい?」
「んなわけないでしょ。……ところで前から気になってたんだけど」
「?」
「なんでセンパイのことは名前で呼ぶのに私のことは名字なわけ?」
「んー、朱先輩は初日に気軽に名前で呼んでねって言われたからだったような……」
「そうだったかも。……もしかして美佳ちゃんも名前で呼ばれたいとか?」
「っ、まあ普通に考えて私の方が直属の上司になるわけだし!?敬うのは当然のことだと思うけど!?」
「じゃあこれからは美佳先輩って呼んでもいいですか!?実は前から言おうか迷ってたんです。でも後輩が言うのも生意気かなと思って……」
「ハッ、呼びたきゃ好きにすれば!?その代わり今まで以上にしごくから!」
「ありがとうございます〜!これからもご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします、美佳先輩!」
「ふんっ、」


ツンデレ美佳ちゃんが見たい。
朱ちゃんと六合塚ちゃんが名前で呼んでたのが嬉しすぎて泣きそうになった。
2019/01/26 (Sat) 21:00
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