1.ああいう男が好きなのかよ 「いっやー橘さんはいい男だったなあ…」 「………へー」 「…なんだよその反応。九州二翼なんだろ、お前ら」 「……」 「おい、千歳」 「…佐上、桔平ば持ち上げすぎたい」 「持ち上げるも何も、実際男から見ても格好良いだろあの人」 「……」 「おい、ふーくーれーんーなー」 「…佐上は」 「お?」 「あげん男ば好いとうとか」 (あーもう自信ばなくしたー) 2.どうせ俺には関係ねえんだろ 「うおおおおお生物ありがとうございましたー!」 「どげんしたと?」 「見ろ千歳!生物の小テスト!」 「おー……、6点ばい…?」 「10点満点なんだよ!半分以上だぞ!」 「…佐上、生物弱かね」 「うっせ!これでも白石に教えてもらって頑張ったんだよ!」 「……へー」 「あああ白石様々だぜ…!」 「それ、何で俺に報告ばしたと?」 「え?何となく。…つか、なんでそれ聞くんだよ」 「どうせ俺には関係なかやろ?」 (別に、寂しくなんか…なかよ) 3.なんで俺がこんなこと 「いーやーばい!」 「なー頼むよ!俺今日すぐ帰んなきゃなんだって!」 「今返しに行けばよかよ!」 「だって…俺と謙也今喧嘩中っつか空気険悪だし…」 「投げて渡せばよかやろ…」 「それ関係がもっと悪化すんだろ!」 「知らん!」 「だからー!千歳がちょっと一言添えてな、このノートを謙也に返してくれれば良い感じに収まるんだよ!」 「一言って、なんち?」 「あー…佐上寂しそうだったよーみたいな?とりあえず反省してます的な」 「…嫌!絶対行かん!」 「ちーとーせー!」 「何度言われても行かん!」 「薄情者ー!」 「何で俺がそげんこと!」 (誰が間ば取り持つようなことするか!) 4.ああ気に入らねえよ、悪いか 「…すげえクッキー」 「おー佐上も貰ったとか」 「千歳も金ちゃんから?」 「おう。…でも、何か佐上の方が入れ物大きかね」 「へへへ…金ちゃんの愛の大きさだな」 「ほーよく言うばい」 「いや、実際なんか小さいメモ入ってたんだよ」 「メモ?」 「いつも迷惑かけて堪忍な、ありがとう。だってよ」 「……可愛げのあることで」 「…お前なにその顔。何か不服か?」 「ああ気に入らんっちゃよ、悪かか」 (嬉しそうなそん顔が) 5.俺だけ見てればいいんだよ 「佐上、フラフラせんの」 「おー…あ!おいあれ見てみろよ!」 「もーそげんフラフラされっと見失うばい」 「……あ!そう言えば俺シャー芯買い足してねえ!」 「だから…佐上ー」 「千歳先帰っといて良いぞ!俺ちょっと買い物して帰っから!」 「佐上いろんな物に目奪われすぎたい…」 「いやー久しぶりにここら辺の通り来たからなあ…あ!あれ!」 「ちょ、佐上!」 「うおっ?!…お、おお?」 「好き勝手動くな!…迷子になるばい」 「…おま、手を繋ぐ必要はねえだろ…」 「じゃあ手は繋がんでよか」 「おう」 「代わりに俺だけ見てればよかよ」 (…ちょっと恥ずかしかけど、まあよか) 嫉妬する彼のセリフ(確かに恋だった) ← | → ×
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