(Der Ball ist rund./久遠・瞳子) 「はー…監督って気疲れするんだなあ…」 「俺の偉大さを知ったか」 「久遠さんは神経図太そうだからどうでもいい。…瞳子さん凄かったんですね」 「私なんて。…それより、心身共に大きく成長したようね」 「瞳子さんのおかげです。あの時ドイツに行く機会を瞳子さんから貰えたから今の俺があるんです」 「あら、口も達者になったようね」 「本心ですって。…で、久遠さん。目が恐い」 「俺には何か感謝することはないのか?」 「……………」 「おい無言で固まるな」 「あんまり…ないかなって…ってててて!ほっぺ引っ張んな!」 「ふん」 「久遠監督、上で選抜試合を見ている間心配そうにしていたのよ」 「え!そ、そうなん、いってええ!」 「俺を見るな!」 「あんたいい加減年なんだからもう少し丸くなれよ!暴力反対!」 「年長者虐待反対」 「虐待とかどの口が…!あああ瞳子さん助けて…!」 「ふふ、相変わらず仲が良いのね」 「どこをどう見たらそうなるんですか?!」 「よし、可愛がってやろう」 「今殺してやろうって聞こえた気がする」 * (ファンタジスタの夢/豪炎寺) 「昨日、俺とお前が同棲している夢を見たんだ」 「……妄想が夢にも行っちゃったか…」 「俺は相変わらずお前にぞっこんだった」 「ぞっこんって」 「あと夕香と3人で生活していた」 「あー夕香ちゃんも一緒なら良し」 「…俺はお前と二人が良かったんだが」 「夕香ちゃいねえとバランスとれねえしなあ」 「バランス?」 「家事とかそこら辺。…俺料理できねえもん」 「そこは俺に任せろ」 「え、豪炎寺料理できんの?」 「ああ。シチューが得意だ」 「え、すげー…」 「今度お前のために作ろう」 「……でも俺ビーフシチュー派」 「任せろ。…他に何か好きなものあるか?」 「えーと…ポテトサラダとか、オムライスも好きだなあ」 「オムライスにケチャップでハートを書くのは一種の夢だな」 「……もしお前が俺のオムライスにそんなの書いたら真っ二つにして食ってやるからな」 「ふ、照れるな」 「照れてねーよ」 「…いつか、あーんもさせてもらうからな」 「ふざけんな」 「そしてお前も俺にしてくれると信じている」 「豪炎寺お前疲れてんだよ…」 * (庭球/金太郎・リョーマ) 「金ちゃん、コシマエってどんな奴?」 「コシマエ?」 「青学の一年で、生意気ってことだけ知ってんだけど」 「んー…そうやなあ…コシマエは…」 「何の話してんの」 「うおお!コシマエ!何でここにおるんや?!」 「練習試合。…呼んだのはそっちでしょ」 「……」 「…で、何なんすか」 「お前さあ、…えっと」 「?」 「…ちっちゃいな」 「な…っ」 「いや、悪い!別にチビとかそう言うのじゃなくて、…小さくて可愛いなあと」 「それ、全然嬉しくないんすけど」 「あははは…だよなー」 「コシマエ、諦めや」 「…」 「ワイも既にちいさ可愛い判定受けとるから、コシマエが外される訳がないで」 「……別に、今から伸びるし」 「だよなーはははー伸びる前段階でお前に会えて良かったわー」 「ちょっと…撫でないでくれません?」 「生意気ー可愛いなーこいつ」 「……」 「なーワイも!ワイも撫でてーな!」 「へいへい。…両手にちまかわ!」 「ちまかわ?」 「ちまくて可愛いの略やと思うで!」 「…なんか複雑なんだけど…」 ← | → ×
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