(ロスタイム/砂木沼)



「ふああ…治、よく起きてたな…」

「ああ、目が冴えて眠れなかった」

「ああなるほど…俺は仮眠とらねえと難しいわやっぱ」

「まあ、時間が時間だからな」

「なんで日本と海外じゃ時差ってもんがあるんだろうな…ちょっと海外の試合リアルタイムで見ようと思うだけで早起きか完徹だもんな」

「はは…私も試合を見たらすぐ寝るさ」

「俺もまた寝よ…キックオフ何時だっけ」

「3時45分だ」

「おお…もう少しか」

「もう練習も済ませて入場待ちだ」

「…良いなあ、ドイツ行きてえなあ…」

「そう、だな…」

「…治もやっぱり海外でプレーしてみたい?」

「機会があれば、…したい…」

「だよなーやっぱ世界に出たいかー」

「…そ、そのときはッ」

「ん?」

「もし私が世界でプレーするようになったときは、その…!」

「うん」

「あ、あなたの為に、…点を、取ってみせる…!」

「………うわ今ので一気に眠気覚めた。治恥ずかしい」

「え、あっ」

「…でも、そうしてくれたら嬉しい」

「っ!」

「楽しみにしてるからな、プレゼントゴール」

「…ッああ!」

「……(で、結局治はFWに完全転向なのか…?)」







(トレッカンテとクラッキ/テレス)



「…テレスが…テレスが…!」

「何だよ」

「髪結い上げてる!かわいいー!」

「…男に可愛いとか言ってんな」

「可愛い可愛い!すっげー!長いなあ髪!」

「さわんな」

「さらっさらだなあ…なあ、何でテレスの髪って俺と一緒で癖あんのにこんなサラサラなんだよ?」

「知るか」

「えーつめてー!」

「大体お前だって髪柔らかいだろ」

「そうか?俺自分じゃ全然分かんないからなあ…」

「……髪柔らかいから跳ねんじゃねえのか」

「あーなるほど…俺も髪むすんどこうかな…」

「尻尾みたいになるな」

「お、いいな!テレスがポニーテールで、俺が…何の尻尾?」

「さあな。…つかいい加減当たり前のようにアルゼンチンエリアにくんなお前は」

「良いじゃん!ステーキ食いに来たんだよ!」

「いい加減飽きろ!」

「この大会終わるまでは飽きねえもん!」

「こいつ…!」

「あとテレスにも会いに来るからな!」

「メインがステーキだってことは分かってんだからわざわざ取って付けたように言うな!イラつく!」

「ごめーんね!」







(One裏話/千歳)



「裏話とは言ってもまだ殆ど話は展開していない訳ですけども、ねえ千歳くん」

「気持ち悪か呼び方すんな」

「あら辛辣。じゃとりあえず俺的裏話言うと…走るシーン大過ぎじゃね?」

「……確かに」

「まず後輩ズ連れて一階まで駆け下りて、かと思えばまたみんなで上の階駆け上って」

「台本で行くとまだ結構走るばい」

「そうなんよな…ちょっと何これ俺そんなに走る男だったん?」

「ダッシュホラーか…新しかあ…」

「いやいやないからね、そんなんは」

「あ、じゃあ次は俺が。俺は…まだそげん活躍ばしとらんからなあ…」

「だよな。恐怖体験もメリーさんとテケテケだけだもんな!」

「…どうせこれから色々会うっちゃろ。同じたい」

「俺の役所に幸大からんことを…!」

「とりあえず後ろにひきこさんが待機ばしとるとやけど…」

「ひぎやぁあああ!」

「…凄かメイクばい……ん?あれ、触れ…ん…ぴょおおおあああ!」

「あああああ!背後注意!背後注意!」

「もうよかばいいいいやああああああ!」




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