03
「あーあ、ここまで面倒だと魔王倒したくなくなるー・・・」
神「勇者がこれでいいのかよ。」
ラ「でもなー、ユウだってここまで大変だと面倒だろ?」
村の地下にある洞窟に響く三人の声。
声が響くため三人は声を潜め話しながら進んでいた。
神「おいてめぇ俺のファーストネイムを口にすんじゃねぇ・・・・!」
ラ「え、えぇ〜〜〜(めっさ怖!)」
余裕なのか周りを警戒する様子がない。
と、そこに。
【魔物の群れが現れた!!】
と、テロップが流れた。
しかし目の前には魔物はいない。
三人がいっせいに振り返った先に魔物の群れがいた。
【魔物はいきなり攻撃を仕掛けた!】
テロップが流れるとともに魔物たちが攻撃を仕掛けてきた。
ざっとみると魔物の数五体。
「っ、しまっ・・・」
しまったと言い切るまもなく魔物の攻撃が始まった。
【魔物Aの攻撃!】
【レイラに20のダメージ!】
【魔物Bの攻撃!】
【レイラに20のダメージ!】
【魔物Cの攻撃!】
【レイラに20のダメージ!】
【魔物Dの攻撃!】
【レイラに20のダメージ!】
【魔物Eの攻撃!】
【レイラに20のダメージ!】
「・・・ちょ、これ完っ全に集中攻撃じゃんか。」
魔物たちからの攻撃が一通り終わりレイラが文句のように言った。
神「・・・チッ、一番強ぇ奴から倒そうっつー腹か。」
神田も文句を言いながらコマンドを選ぶ。
・・・・心なしか魔物の動きが頭のよさそうに見えるのは気のせいか。
神「・・・ちょっとお前ら、黙ってみとけ。」
特技一覧を開いて魔物たち全体を攻撃する技を選んだ。
【神田ユウは界蟲一幻を放った!】
【魔物Aに80のダメージ!】
【魔物Aは毒に侵された!】
【魔物Bに80のダメージ!】
【魔物Bの体が痺れた!】
【魔物Cに80のダメージ!】
【魔物Cは混乱した!】
【魔物Dに80のダメージ!】
【魔物Dは眠りについた!】
【魔物Eに80のダメージ!】
【魔物Eは火傷を負った!】
魔物たちはそれぞれダメージを負い、さまざまな状態異常になった。
神田の特技・界蟲一幻は敵全体を攻撃するとともに100%の確率で敵を状態異常に陥らせる技だ。
そして敵はその状態異常に苦しみながら倒れていくという。
実際、敵は次々と倒れていった。
【魔物Aが倒れた!】
【魔物Bが倒れた!】
【魔物Cが倒れた!】
【魔物Dが倒れた!】
【魔物Eが倒れた!】
「うっはー!!気持ちーくらいに倒れてくねぇ!」
ラ「威力すごすぎさ!」
【魔物の群れを倒した!】
神田の活躍でそれから魔物に出くわすたびにささっと魔物を倒す神田にレイラもラビもさすがと声をそろえて褒めちぎった。
伊達に黒のお城の兵士長ではなかったというわけだ。
ほめられた神田は満更でもなかったそうな。
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