BIOHAZARD〜DEADRISING〜
The end of a thought

ショッピングモール1F、NORTH PLAZAにレオンはいた。


厳重に隔離されたウィラメッテの中へ入れずに困っていたレオンに、ケビンが持ちかけた話は、ヘリで上空から街の中へ侵入するという方法だった。


ケビンと共に惨劇のラクーンシティから脱出した、元アンブレラの隊員カルロスの協力を得て、レオンとクレアはヘリに乗り込みウィラメッテの惨劇を目の当たりにした。


そしてゾンビ達が集まるショッピングモールに、その原因となる何かがあると踏んで、屋上からモール内に侵入したのだった。


「それにしても…死者が甦って人を襲うだなんて…タチの悪いホラームービーを見てる気分ね」


ハンドガンに弾込めをしながらクレアが呟いた。


その隣で辺りの様子を窺っていたレオンも未だに信じられない気持ちだった。


そして何より、その光景を二度も目にすることになったケビンは、口元に笑みすら浮かんでいた。


「街で何か騒ぎが起きてるようだと聞いて来てみたんだが…来なきゃよかったぜ」


「ケビン、あれは本当に生き返った死者達なのか?」


レオンの問いにケビンは軽く肩をすくめて答える。


「そんなのオレが聞きたいくらいだ。だいたいアンブレラが作ったウィルスは、あの街と一緒に消えたはずだ。なんだってまたあいつらが溢れ返ってんだ?」


「…何か原因があるはずだ。それを突き止めれば…」


そう言って前に進もうとしたレオンを、クレアが止めた。


「レオン、焦る気持ちはわかるけど…今は目の前の事に集中しましょう」


「……」


「大丈夫。ジーナはきっとどこかにいるわ。あの街から生き延びたんですもの。…今は、自分の身を守る事に専念するべきだわ」


レオンはしばらく黙り込んだ後、ゆっくり深呼吸をして前に進んだ。


「行こう」

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