スティーブが守衛室に戻ると、その姿を見たブラッドは目を見開いて尋ねた。 「どうした!?その肩の傷は撃たれたのか!?いったい何があった?」 「そんなことより、薬を持って来た。ジーナは?」 「…奥だ」 ブラッドが顎でモニタールームを示すと、スティーブはふらつきながらドアを開けてベッドで眠るジーナに近づいた。 「どれが効くのかわからないから全部持って来た。…判断はあんたに任せる」 「わかったわ。でもその前にあなたの手当てをしないと…」 「俺のことはいい。見た目ほど悪くはないし、もう血も止まってる。…とにかく早くジーナに薬を飲ませてやってくれ」 「…仕方ないわね」 ジェシーはスティーブから薬の入った袋を受け取ると、中から幾つかの解熱剤を取り出して成分を確かめた。 そしてブラッドが持って来た水と一緒に、熱で朦朧とするジーナに薬を飲ませた。 「後は様子を見るしかないわ」 「……」 スティーブはじっと眠るジーナを見ていたが、やがて力尽きるようにジーナの隣に倒れ込んだ。 no 次へ |