吐溜 | ナノ







「あれ?剣城くんあんまりお酒飲まないね」

「飲めないんだ」

「えっ?いがーい!飲めないんだ」

「ああ」

「じゃあつまんないねー…俺だけへらへら喋って楽しい思いしててごめんね?」

「いや、楽しそうな狩屋見てると嬉しいからいい」

「っ、…剣城くん抱いて!!!」

「ハァ!?」

「…抱きしめてって意味だよ。顔真っ赤」

「…………」

「はれんち」

「…悪かったな!変な妄想して!」

(可愛い……!)






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「剣城くんのお兄さんかっこいいんだってね。」

「まあ…な」

「いいなーかっこいいお兄さんいて。今度会いにいっていい?」

「…………。」

「不満そうだね」

「…別に」

「会わせたくないとか?」

「…別に」

「どっちに妬いてる?」

「どっちも、だ」

(うー…お兄さんの壁が厚い…)









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「剣城くんってバイク似合うよね。かっこいいー」

「危ないから乗らない」

「現実主義だね…そういうところ嫌いじゃないけど」

「でももしも狩屋がどうしてもっていうなら、その、」

「何?一緒に乗ってくれる?」

「…ああ」

「やったー!でも、今のままでも剣城くんのことぎゅーって出来るから乗る必要ないかな!ぎゅーっ」

「ぎゅ、ぎゅー…」

(照れてる!!!でもやってくれてる!!!萌え!!!)









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「普段剣城くんって全く俺のこと好きって言ってくれないよね」

「…胡散臭くないか?」

「何が?」

「普段からそういう言葉を言ってると、特別な時に言っても全く真実味がないというか、…その」

「はい!今特別な時!」

「はっ!?」

「剣城くんと二人きりでバーに来てる記念日!はい!特別!言って?」

「…あ、あいし……。…好きだ」

「もーほんと剣城くん好き!ホテルにお持ち帰りしてほしい!」

「…本気に受け取るけどいいのか?」

「はれんち」

「破廉恥でいい」

「…わあ」









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