「ふ、あおおおぅ」



変な声でた。
えーこんにちわ、スイです。
現在地はですねー。あの青いデカイ絵がなんか海みたいに蠢いてたのでちょっと覗きこんだら変な魚?に目をつけられて気づいたら落ちてたんですよー。

ええアホだとおっしゃい。
だってもう怖いんだもの!いつの間にか美術館の中には誰もいないし苦味の果実臭いし!
アレだよね最近の美術館は3Dに対応しているんだよね!
だからこんなよくわかんないことが…ああもう私どうしよう!


あ、それでですね、現在地はその海の中落ちたところの赤い海?と青い海?の絵が飾られているところっす。
青い海の絵に間違って落ちたならもっかい飛び込めばいけるかなー。なんて思って目の前の青い海にアピールしてるんだけど、ツンデレなのかな?



あ、もしや赤い海が正解なのかな。いやー赤い海は、なんか、無理。


と思っていたら急に壁に階段が現れた。おおっなんだこれどういうしくみ!?ってかついにデレ期がきたの!?ばっかやろうツンデレ万歳!と思いながら壁を見ると


「っ…!?」



天使が…あっいえ女の子が急に上から来ました。ってえええええ!!?
その女の子は顔を真っ青にしながらこちらを見た。
あ、あの女の子って、



「ハンカチの子…?」


「!あっ…さっき拾ってくれた…」


「覚えててくれたの?ありがとう。」


「う、ううん!あ、の…ここ、は」


「ごめんね…わかんないの私も」



覚えててくれたー!
良かった!覚えててくれなかったら私完全不審者だよね!
ありがとう!本当に!

そう感動していたら女の子がこちらに向かってきた。
そして女の子が階段を下りきると階段はスゥっと消えていった。なんだと。もう3Dどころの話じゃねぇよ。わかってたけど。
その女の子もその状況を見るなりまた顔を青くし、手なんか若干震えている。
そうだよね、こんな小さな女の子が変なところに来ちゃって怖いよね。



私は女の子の方に身体を向けるとその場にしゃがみこみ、なるべく優しい表情を作りながら、


「私、スイっていうの。良かったら名前を教えて欲しいな」


「あ、イヴ…です。」


「イヴちゃんね?あ、私のことはスイでいいよ!あと敬語もいらないから!ね、とりあえずここを一緒に出ない?」





イヴちゃんが小さくうなづいたの見て、私は優しくイヴちゃんの頭をなでた。
イヴちゃんは嫌そうな顔をせず、照れくさそうな表情をしたので思わず抱きしめそうになったが必死に自分を押さえた。
あっぶねー!マジもう何この子可愛すぎるだろおおお!






とりあえず、と思い前に進むとイヴちゃんがおずおずと私の手を取ってぎゅっと握ってきた。
吃驚してイヴちゃんの方を見ると「だめ、かな」と聞いてきたのでお姉さん思わず抱きしめちゃったよ。
私の理性脆すぎる?いいえイヴちゃんの前では理性なんてものは通用しないんだよ!
もうこの子持って帰りたいわ!!









可愛いは

(ととととりあえず、先進もうか…ってうわっ何この落書き)

(おいでってかいてあるよ?)




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