暴力は愛


「ぐ…っ!」
「うるせえ」

ドカッとお腹を蹴られて血を吐き出す。シズちゃんはそんな俺を横目に携帯だけを持って出て行ってしまった。

どうしてこうなってしまったんだろう。最初はただ嬉しくて、幸せだったのに。
口の中は鉄の味が充満してて、涙も止まらない。吐き気までしてきた。トイレまで行きたいけど力が入らない。それに吐き出そうにも、胃液すら吐き尽くしてしまった俺には何も吐けない。

俺以外誰も居ない部屋で、俺のすすり泣く声だけが反響した。



End.
DV話を一度書いてみたくて。没作品。


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