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平和島さんのせい


「臨也……」
「言わないで」

俺の強い口調に、新羅は憐れみの目を向けながら治療室を出て行った。
うつ伏せになっている俺の下半身には白い粘着質なモノが広がっている。
俺は目に涙が溜まるのを感じながら、こんな身体にしたシズちゃんを恨んだ。

二時間前、俺は風邪を引いたから新羅の元を訪れてた。
診察を受けて薬を受け取ろうとすると、爽やかな笑みで座薬を渡された。座薬が一番風邪の治りが早いらしい。本当かどうかは知らないけど。
取り敢えず仕事もあるし早く治るなら、と座薬を選んで新羅にやってもらう事にした。
それで座薬を入れられた瞬間に、有り得ない程の快感が襲ってきて…欲望を吐き出してしまった。
勿論下は脱いでいるから、ダイレクトに治療用のベッドに……ね。

そこで冒頭に至る。

はあ…何だよ、新羅のあんな目初めて見た…。これからどんな顔して会えばいいんだ…。というか、まずはここから出る時にどんな顔をすればいいの…。

取り敢えずシズちゃんは殺す。


end.
言い訳はmemoにて。



  
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