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「終わりましたよ」

ジヴェーダは唐突に大声を出した。
部屋の外で誰かがこの会話を聞いていたらしい。少々の間を置いて部屋の扉が開いた。

「部屋にお戻りを」

ジヴェーダは自信に満ちた声でそう言った。



それしかないんだ。
それしかない。
自室にこもった少年は自分を説得させるのに必死だった。薄暗い部屋の中で自分の存在を隠すように縮こまり震えていた。後ろめたい気持ちがないわけではない。それは卑怯なのではないかとも思った。でもそれ以外にどうにかできそうにない。

「はぁ」

彼は吐息を吐いた。
それ以上に恐ろしかったのは、先ほどの淫靡な顔のエメザレが頭の中で巣くってどうにもおぞましい妄想が止められないことだった。
平穏を保とうとすればするほどエメザレのことを思い出し、そしてジヴェーダの言った言葉が頭を侵しては身体を熱くさせた。何より軽蔑すべきはエメザレのそのことよりも自分の身体の方であるようだった。
イウは心底、自分を罵って嘆いた。その嘆きは三日経っても止まることはなかった。

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