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「さがれ」

私は言った。家臣達はざわめきながらも出て行ったが、リバンは私の横から動こうとしなかった。
怒りのようなものを含んだ目付きで、アスヴァリンをにらめつけている。

「リバン。お前もさがれ」

「……わかりました」

リバンはその怒りの瞳を私にも向け、唇をかみ締めながら渋々といった表情で立ち去った。

「陛下、お喜びください。元帥様のご遺体を発見いたしました」

礼儀正しいこの若者は、喜びで目を輝かせ身体を震えさせながらも、ひざまずいたままに言った。

「それは本当か」

歓喜のあまり興奮して、私は一人では身体を起こせないことを忘れて起き上がろうとうごめいた。
それに気が付いたらしいアスヴァリンはすぐさま私のもとに駆け寄ると、そっと私の身体をかしずいた。

「不思議なことが起こりました」

アスヴァリンはまた丁寧にも私の脇にひざまずき、珍しく深刻そうな顔をして話し出した。

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