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「それで、反王家勢力はどうなったんだよ?」

「結局どうなったのかは知らないけど、俺たちは断ったし、俺たち以外に誘えそうな奴もいないから実現はしてないだろ」

「なんでそこで諦めんだよ!」

 エスラールはつい怒鳴った。フェオはビビらなかったが、その他の面々は恐かったらしく、畏縮(いしゅく)して顔を強張らせた。

「なんでって、だって勝てるわけないだろう。相手はロイヤルファミリーだぞ。俺たちみたいな雑魚がいくら束になったって敵わないよ」

 フェオが言うと、彼らはそれに賛同するように一生懸命に猛烈に頷いた。そんなお粗末な彼らの姿が頭にきたエスラールは拳を握り締めた。

「お前ら、そんなんでどうする! 二号隊最弱で名高いユドですら、ロイヤルファミリーに抵抗しようとしたんだぞ! 今だって一人で命がけで、ある意味ロイヤルファミリーと戦ってんだぞ! ほんとにやる気があれば、死ぬ気でやれば、不可能なことなんて世の中滅多に存在しないんだ。恐れなんて情けない原因でぼんやりと諦めてんなよ! お前ら生きてんだから、死ぬまでちゃんと生きろよ! このばかちんがっっ!」

 彼らの奥深くに眠っているであろう鋭気を奮い立たせたくて言ったのだが、エスラールの熱い言葉は尚一層の静寂をもたらしただけだった。

 フェオ以外は泣きそうになっている。もちろん感動しているわけではないだろう。たぶん彼らはそれが暴力でなく感情であっても、強いという存在が恐いのだ。まるで小さい子供に怒ってしまったような気分だ。

 フェオだけはエスラールの言葉に耳を傾けていたようだが、すぐに呆れたような諦めたような顔で嘲笑った。



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