アシディアとメルヴィトゼンの子供は正確にはレイモンダンという新造生物が産みました。代理出産みたいな感じです。
アシディアも女王ですし、独身なので妊娠は不味かろう…ということで、新造生物の中で唯一生殖機能を持っていたレイモンダンに「子宮貸して」と頼んだわけです。

子供を欲しがった理由は、父エクアフの血をできるだけ濃く残しておきたかったからなのですが、生まれてきた子供は黒い髪。アシディアはショックで死にそうになりました。
ちなみにエクアフは突然変異で髪が白く生まれてきました。親戚のシャイヤも黒髪です。エクアフにはたくさんの子供がいましたが、白い髪で生まれてきたのはアシディアとメルヴィトゼンだけです。
「あたくしは白い髪の美しいお父様が好きなの!!」というわけで見た瞬間、赤子を床に投げつけるひどいアシディアちゃん。メルヴィトゼンはドン引きです。

それとオーギルインの一件について。
メルヴィトゼンとオーギルインはただの親友で、それ以上の関係はありません。ですがオーギルインはバイセクシャルでした。というかシクアス種族なのでバイなのは当たり前なんですけど;
ただシクアス種族には「ノンケに手を出してはならない!」という鉄の掟がありまして、メルヴィトゼンはその掟の存在を知っていたのでシクアス種族と仲良くすることに抵抗がなかったのです。

しかし隣にはシクアス種を目の敵にしているアシディアが!仕方ないのでメルヴィトゼンはアシディアの目を盗んでオーギルインとこそこそ会うわけで…。それは逢引きのようにも見えるわけで。
それがある日アシディアにバレて逆鱗に触れ、「あたくしのメッチャ可愛い弟に手ぇ出しやがって!!オーギルイン!!ぶっ殺す!!」と言って、捕らえたその日にオーギルインを処刑しちゃったアシディアちゃん。メルヴィトゼンは涙ちょちょ切れちゃいます。

その他にもアシディアの他種族を見下した態度とか、支配方法とか、すぐ処刑するのとか、メルヴィトゼンと父を比べては違うところがあるとすぐ罵ったり怒ったり。
メルヴィトゼンは全部嫌になって、自分と同じ思想を持った一部のエクアフ種族と、支配されていたシクアス種族を連れて、アシディアが統治するデネレア内に勝手にリンドーラという王国を築き、独立宣言をします。
この一連の事件をライド・ア・モスヴェット(姉弟の別れ事件)と呼びます。

つづく。

イメージ的に「出エジプト」…みたいな!?モデルは出エジプトです。海は割れませんが国が割れます。笑