「ナマエ」
「…なんですか」
「今日も可愛いな」
「!」


ニコ、といつもの胡散臭い笑顔で笑うエース。この前、0組が帰ってきたときに、誤って私がエースに抱きついてしまったことがあった。その時から、やけにエースが調子に乗っている気がする。更に彼は私に話しかけてくるようになった。
私は待っていると言っても過言ではない。彼が私に飽きるのを、だ。彼のような男なら、女なんか選び放題なのに。なぜ私に付きまとうのか…全くもって理解しがたい…!


「っ、あの!」
「なんだっ!?」
「…離れてください。あと邪魔です」
「なっ…」


エントランスで、リフレに行こうとしていた私を呼びとめたエース。というか、正直、私はお腹がすいているので貴方に付き合っている暇がない。オムライスが食べたい。それじゃ、とエースを振り切り魔法陣へ向かおうとすると、待って!と声をかけられる。「これからお昼だろ?僕も行っていいかな」と。駄目だ、…だけど、駄目だと言ってもついてくるんだ。でも、嫌じゃないとか思ってる自分がいて、腹立たしい、というか。

何だかんだ言って、エースが私に笑いかけてくれるのが嬉しい…のだろうか。


「そんなことない!!」
「?…いきなりどうしたんだ?相変わらず面白いな」
「う、ううううるさいっ!!」





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