「さむーい!!」


わ、寒いと思ったら吹雪いてるじゃないか!レッドのラプラスのよりは弱いけど、風がびゅうびゅう吹いてきた。インナー、Tシャツ、セーターからのコートを着てマフラーもぐるぐる巻きで手袋もばっちりしてる。のに寒い。やっぱシロガネ山だけある。さすがだな。ところでレッドはどこに行ったのかな?まさかとは思うがこの吹雪のなか修行を続けているのではなかろうか。


「レッドー?」
「ここにいるけど」
「わっ!!」


どこかに向かって適当に名前を呼び掛けてみれば、案外近くっていうかもう目の前くらいから声が帰ってきた。もう吹雪が強くなってきて近くも見えないや。直後、のそりと私の目の前にレッドが姿を現した。は、半袖っ!?この姿を見慣れてる自分は厚着してるのに見てて鳥肌が立ってきた。ただレッドは平気な顔して肩に乗ったピカチュウを撫でている。


「さむそう…!」
「大丈夫」
「うそだー!絶対!」
「本当」


とりあえずいつまでも外にいたら体に悪いので、彼を洞窟内部へと引っ張っていった。こんなに手が冷たいのに、寒くないとか絶対うそ。自分のマフラーを外してレッドの首にぐるぐる巻きつけた。途中、いらないよ、とか言ってたような気もしたけどちょっと何言ってるか分からないからスルーしました。


「これでちょっとはあったかいはず」
「そしたらナマエが寒いでしょ」
「私は平気だってば」


コートもいる?と言いながら脱ごうとするとその手を止められ、流れでそのままゆるりと抱き締められた。わ、あったかい。てか思ったよりレッドあったかい。こうしてたら僕もナマエもあったかいでしょ、とちょっと得意そうな顔をしているレッドに、思い切り抱きついた。




傍にいると幸せです。




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