ねえ。いつもみたいに笑っていてよ。私を叩いて、蹴って。苦しむ私を見下してよ。私は貴方が笑ってくれるなら何でもするよ。ただ私が意図的に何かをしたところで、貴方を笑顔にすることはできないけれど。貴方に痛みを与えられて、それで貴方が笑うなら私はそれで良かった。何でも良かった。ねえ、何でも良かったよ。
眠る貴方の傍らに私はいる。貴方は静かに眠っている。髪を撫でても、手を握っても起きる気配がなかった。この手は私を叩かない。そして、貴方は笑わない。ねえ、私は貴方を笑顔にしたいの。貴方に笑っていてほしかった。私がどうなってもいいから。
私はここにいる意味はある?
ここで私が泣いても、貴方は起きない。私は貴方の為に何もできない。どうしたらいいの。貴方がいないと何もできない私は今何をしたらいい?私に意味を与えてくれる貴方がいないと。私。
「おきて」