窮屈で目が覚めた。暗闇の中、ぼーっと目の前の光る画面を見つめる。カーソルがちかちか点滅しているのをなんとなく見ていた。

ああ、確か…今日は早く終わる日だから、夕方くらいからレポートに取り掛かって、彼が帰ってきたら夕飯作ればいいと思って。うとうとしてたら、やっぱり寝てしまったらしい。窓の外は既に真っ暗、もう9時になるところ。お腹がすいてしまったので、何か食べようとふと意識を覚醒させたところで、自分にカーディガンがかかっているのに気付いた。次いで、重たい肩にも。

ナイン。私が帰りを待っていたひと。制服を着たまま私の肩に寄りかかって寝ている。きっと、これは彼がかけてくれたもの。帰ってきたときに、今日着ていたカーディガンを、(めんどくさくて)廊下に放り出したままにしていた気がするから。それを拾ってかけてくれたんだろうな。と少しにやけた。

よく見ると、ネクタイも外してない。帰ってきてすぐに寝ちゃった感じ。肩に寄りかかる頭を撫でながら、器用にネクタイをほどいてやって机の上に置いた。明日も学校だし、ご飯食べさせてお風呂入らせなければ…と思って、酷だが彼を起こすことにした。


「ナイン、…ナイン」
「………ん、ぅ」
「何時頃、帰ってきたの?」
「…ろくじ、くらい」
「お腹、すいた?」
「んー」


やはり眠いのか、目をしぱしぱさせながら私に頭を擦りつけてくる(可愛い)。夕飯は何がいいか聞くと、何でもいいと掠れた声で呟いた。それはそれは、非常に困りますね。おどけた調子で呟くと、彼も少し笑った。


「あー…」
「ん?…まだ眠い?」
「…ナマエ?」
「え、うん」
「…すき」


まだ寝惚けてるの?




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